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聨合ニュース 2013年 09月 17日(火) 2013/09/16 18:00
http://japanese.yonhapnews.co.kr/relation/2013/09/16/0400000000AJP20130916003200882.HTML
韓国長官「米は日本の集団的自衛権行使を支持に傾倒」
【ソウル聯合ニュース】
日本の集団的自衛権行使について、韓国の尹炳世(ユン・ビョンセ)外交部長官は16日、
米国は支持に傾いていて柔軟な立場を取っている
と話した。
尹長官はこの日、国会の東北アジア歴史歪曲(わいきょく)対策特別委員会に出席し、日本の集団的自衛権行使に対する米国の立場を尋ねる質問に対し、
「米政府は日本との同盟の立場から、どちらかと言えば支持する態度をみせている」
と答えた。
また
「米国は日本との安保体制の強化を求める立場から、日本の役割を相対的に重視している」
とし、
「米国は日本の集団的自衛権に対してより柔軟な立場を取っている」
と説明した。
米国の立場は中国を牽制するためのものかという質問には
「そのような面もなくはないだろう」と分析した。
尹長官は「ただし具体的に動きが確定したわけではない」とした上で
「米国は今後、日本との防衛関連の各種協議を具体化する過程で周辺国の立場を含む多様な要素を勘案し、立場を確定するものとみられる」
と話した。
さらに
「日本の防衛力増強問題を含み、韓国政府の立場を多様なチャンネルを通じて米側に伝えている」
と説明した。
懸案報告で尹長官は「日本の防衛政策や憲法改正と関連した議論は過去の歴史に起因する周辺国の疑念と懸念を解消する方向で行われるべきというのが韓国政府の立場」と強調。
「日本国内の議論は平和憲法の基本理念を順守し、域内の平和と安定に寄与する方向で透明性を持って行われるべきだとすることを日本側に促し続けている」
と政府の立場を説明した。
』
「中国への牽制」とはアメリカ政治の第一級のテーマである。
これは自明であろう。
そんなわかりやすい状況にあって、
1].韓国が中国に尻尾を振って擦り寄り、
2].日本が中国と真正面から対峙する
となれば、アメリカはどちらをとるかと問われれば、日本をとる、ということになるのは幼稚園児でもわかる。
これほど単純な図式が分からない韓国政府でもあるまい。
アメリカは世界に忙しい。
特に中東は目が離せない。
そこにアジア問題が出来した。
なかなか2つには手が回りきれない。
そこでアメリカとしてはアジアの抑えの役割の一部を日本にやらせようと考えるのは当然のことである。
日本を使って、中国を抑えるということだ。
これはとても韓国には任せられない。
現代日本はアメリカが占領して作ったようなもので、日本研究は怠りなくやってきて隅々まで分かっている。
民主主義を与えたのもアメリカだし、この国の復興に最も手を貸したのもアメリカである。
アメリカあっていまの日本があるとも言える。
その分、親米観の密なる国でもある。
当面はあまり派手ではない形で日本の後ろ盾をやるというのが作戦だろう。
とすれば、日本にやたらと突っかかる韓国は少々ウザクなる。
韓国の中国への色目使いで、もはや朝鮮半島におけるアメリカの役割に大義がなくなってしまうことになる。
そこでアメリカは機動力をもってアジアを抑え、その先鋒に日本を据えようというわかりやすい戦略でいくことになる。
朝鮮半島に軍を釘付けにするのはアメリカにとってはいいことではなくなってくる。
朝鮮半島が内乱の危機に見舞われても、今の状況ではそれは過去のイデオロギー戦争ではなく、朝鮮半島の「民族の内輪もめ」であって、アメリカとしては手出ししにくい。
「内政不干渉」と叫ばれれば、どうにもならない。
冷静に考えればアメリカの動きはさほど読みにくいものではない。
ただそれは中国寄りを鮮明にしている韓国にとってはなんとも面白くないものであるということは確かである。
日本の利害とアメリカの利害が一致したところに今後の日本の動きが見えてくる。
もし、この利害の一致が見いだせないなら、それは情勢に影響するものではなくなる。
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NHKニュース 9月18日 4時52分
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130918/k10014616341000.html
自衛隊の海外活動拡大の是非が焦点に
集団的自衛権の行使を巡る政府の有識者懇談会は、集団的自衛権の問題に加え、邦人の救出など、自衛隊の海外での活動をこれまでより幅広く認めるかどうかについても議論を進めることにしていて、焦点の一つとなりそうです。
政府の有識者懇談会は17日、およそ7か月ぶりに議論を再開し、安倍総理大臣は、「懇談会での検討が、憲法制定以来の変化を直視し、新しい時代にふさわしい憲法解釈の在り方を検討していく基礎となることを期待している」と述べ、憲法解釈の変更によって、集団的自衛権の行使を容認することに改めて意欲を示しました。
懇談会は、年末の報告書の取りまとめを目指し、憲法解釈の変更によって集団的自衛権の行使を容認する事例を検討するのに加え、自衛隊の海外での活動をこれまでより幅広く認めるかどうかについても議論を進めることにしています。
これについて、懇談会のメンバーからは、
「国連のPKO=平和維持活動に自衛隊が参加している地域で日本人が危険にさらされた場合に、何もできないのは問題ではないか」
といった指摘も出されており、自衛隊の海外での活動を認める範囲も焦点の一つとなりそうです。
こうしたなか、公明党は、集団的自衛権の行使を巡る憲法解釈の見直しについて、
「政府の有識者懇談会の報告書がまとまらなければ、自民党との協議は始められない」
としています。
これに対し、自民党も、
「集団的自衛権の行使を可能にするためには、公明党の理解や同意が必要だ」
として、公明党の意向に配慮しながら丁寧に調整を進める考えで、両党の協議は、当面、行われないという見方が広がっています。
』
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ウォールストリートジャーナル 2013年 9月 18日 09:00 JST
http://jp.wsj.com/article/SB10001424127887324481004579081802469432552.html
By YUKA HAYASHI
安倍首相、集団的自衛権の行使に向けて憲法解釈を見直す方向
日本の海上自衛隊艦艇と並行して航行していた米国の軍艦に向かってミサイルが発射されるという事態が発生したとしよう。
その時、海自艦艇にできることとは。
これは安倍晋三首相が恐れているシナリオだ。
なぜなら現行法において、日本にできることは何もないからだ。
タカ派的な安倍氏はこのような現体制を変えたいと考えており、「積極的平和主義」という考えを掲げながら、自己防衛と国際な平和維持活動支援だけに厳密に制限されている自衛隊の役割を大幅に拡大することを強く求めている。
そして、17日には私的な有識者懇談会「安全保障の法的基盤の再構築に関する懇談会」の第2回会合を開催した。
有識者懇は今年の秋中にも何らかの法的な変更を提言するとみられている。
安倍氏は7月の参議院選勝利で国民からの信認が高まったことを追い風に、防衛力強化に向けた努力を加速している。
以前から、自国の防衛以外での武力行使を禁じた戦後憲法の改正を望んでいることを明確に示してきたが、前月開かれた地元後援会の会合では憲法改正について、自身の「歴史的な使命」と位置付ける発言をするなど、改憲意欲を新たに印象付けた。
だが、憲法改正は依然として非常に意見の分かれる問題であり、実現するとしても数年先になる可能性もある。
そのため、政権内の関係者によると、安倍氏は現在、憲法解釈の見直しに力を入れているという。
具体的には、集団的自衛権の行使を禁じた政府の憲法解釈の変更を目指していく。
政府は過去半世紀以上にわたり、現行憲法は集団的自衛権の行使を認めないとの見解を示してきた。
だが、安倍氏やその側近は政府解釈の変更について、その機が熟していると主張する。
そして、その理由とし、
中国の軍事増強や北朝鮮の核・ミサイル脅威
など、アジアにおける安全保障上のリスクの高まりを指摘。
米軍との協力の緊密化を図り、日米同盟を強化することで抑止力を高めるためには、憲法解釈の見直しが重要だという。
安倍氏は有識者懇で、
「憲法制定以来の変化を直視し、新しい時代にふさわしい憲法解釈の在り方を検討していく上での基礎となることに期待したい」
と語った。
有識者懇は早ければ11月にも集団的自衛権の行使を提言すると考えられている。
安倍氏はまた、先週防衛省で開かれた年次自衛隊高級幹部会同での訓示で
「現実とかけ離れた建前論に終始し、そのしわ寄せを現場の自衛隊員に押し付けるようなことは、あってはならない
・・・われわれは、さらなる役割を果たしていかなければならない」
と述べた。
日本の政府関係者は、ハワイを目標に発射された北朝鮮ミサイルを発見・追跡することや、インド洋上で海賊と交戦するフィリピン船を支援することなど、米海軍とともに哨戒活動に当たる自衛隊が遭遇する可能性のある仮想事態を例に挙げ、現在の体制では何もすることできず、同盟国として非常に恥ずかしい立場に置かれると懸念している。
安倍氏も自民党本部で開かれた7月22日の記者会見で、
「日本の近海の防衛に当たっている米国艦船が、ミサイル攻撃を受ける」
との仮定を挙げ、
「そのミサイルを撃ち落とす能力が(日本の)イージス艦にのみあった場合、それは撃ち落とさなくて良いのか、ということだ」
と続けた。
撃ち落とさなければ、米国の艦艇がこのミサイルで沈没し、若者の命が失われる。
「これで同盟関係は維持できるかどうか、という具体的な問題だ」
と述べた。
安倍氏周辺の関係者によると、同氏は集団的自衛権の行使を容認するかどうかの最終的な判断について、今年末までに下す可能性が高いという。
政府による憲法の再解釈自体は、国会から承認される必要がない。
しかし、解釈を変えて集団的自衛権が実際に使用できるようにするためには、自衛隊法をはじめとする国防関連の法律や政策について、国会で改正されなければならない。
安倍氏のこのような動きに対して、米政府は複雑な反応を示す。
米政権内の関係者や連邦議員の一部からは自国防衛における役割の拡大を望む日本について、米国の負担が減るなどの理由から、歓迎する声も聞かれる。
ジョン・マケイン上院議員(共和党、アリゾナ州選出)は先月東京を訪問した際、集団的自衛権の行使について日米同盟関係の強化につながるだけでなく、日本の自国防衛にも貢献するとして、支持する発言を報道陣に対して行った。
だが米国には、中韓両国との関係がさらに悪化することを心配する見方もある。
上院外交委員会のロバート・メネンデス委員長(民主党、ニュージャージー州選出)は先月東京で、日本の政府や国民が防衛体制の変更や再解釈を決めた場合、アジア全般での安全保障の取り組みに及ぼす影響を理解するために調査すると記者団に語り、慎重な姿勢を示した。
中国はこれまで、日本で軍備拡大の動きに対して常に厳しい反応を示してきた。同国外交部(外務省)は日本での集団的自衛権の解釈を巡る動きについて、日本は歴史を鏡にしながら、アジア諸国の懸念を尊重し、地域の平和と安定に貢献すべきとの見解を示し、日本をけん制した。
実際、安倍氏の支持率が高い日本国内でさえ、集団的自衛権の行使容認に対する支持が広がっているとは言い難い。
日本経済新聞の世論調査によると、行使容認に関して反対が54%で、賛成は32%にすぎなかった。
さらに、野党だけでなく、連立政権を組む公明党でさえ安倍氏の動きに対して慎重な姿勢を示している。
同党の井上義久幹事長はウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)とのインタビューで、
「この問題はまだ国民の間での議論が十分にできていない。少し時間をかけないとだめだ」
と語った。
集団的自衛権の行使に反対するグループは、その行使が結局は軍備増強と地域の緊張を高めるととともに、紛争リスクが増加すると主張する。
例えば、米国に向けて発射された北朝鮮ミサイルを日本が撃ち落とせば、北朝鮮は報復措置として日本を攻撃する可能性がある。
そうなれば、すぐに戦争が始まると懸念する。
防衛庁(現防衛省)で官房長などを歴任し、現在は国際地政学研究所の理事長を務める柳澤協二氏は、
「重要な課題は外交における危機管理能力の向上。防衛力をプレーアップする必要はない」
と指摘した。
一方、国際大学の北岡伸一学長はWSJの取材に応じ、
「憲法の解釈を変えるのではなく、憲法自体を変えたほうがよいという声もある」
が、
「9条を変えると5年もかかってしまう。そんなことをしている余裕はこの国にはない」
と語った。
安倍氏は最近、内閣法制局長官に外務省出身の小松一郎氏を起用した。
内閣法制局は従来、集団的自衛権の行使については憲法で認められていないとの見解を示してきた。
一方、小松氏は安倍氏の支持者と見られている。
同氏はWSJに対し、法制局がこの問題の議論に「積極的に参加する」と明かし、また
「法的安定性とか、法的な整合性とかというのは非常に重要なことだ」
との見解を示した。
ただ、最終的な決断は安倍首相と内閣が行うことだと指摘した。
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ウォールストリートジャーナル 2013年 9月 18日 09:01 JST
http://jp.wsj.com/article/SB10001424127887324481004579080700901295362.html
「日米安保体制の有効機能を」─小松内閣法制局長官インタビュー
──集団的安全保障の解釈の見直しが行われる背景は。
「平和維持活動(PKO)とか(アフリカの)マリ情勢でいかに貢献するか、という問題意識がある。
それとは別に、日本の周辺の安全保障環境は非常に厳しさを増している。
典型と言えるのが、北朝鮮のミサイル開発・核開発。
これは国民の大部分が非常に深刻に受け止めていると思うが、もちろん基本的に日米の安全保障条約に基づく体制でもって抑止しなければいけない。
そのときに日米安保体制が、より円滑に効果的に機能するためには、何が必要なのか。
今ある日本の法制はこれで十分なのか。
何かもう少し改善をする必要があるのか、というのがもうひとつの問題意識だ。
それは安倍首相が―第一次安倍内閣のときからそうだが―そのために安全保障に関する日本の国内法の法的基盤のあり方を一回根本的に見直す必要があるのではないか、と述べてきたことだ。
抽象的に、とにかく集団的自衛権の解釈、という単純な話では実はない」
──具体的には今後どのように話は進むのか
「(安全保障環境が)厳しくなっているなかでどうするか。
もちろん自助努力も必要だが、基本的には日米安保体制を有効に機能させることではないか。
現時点で結論が出ているわけではないが、関連の法的基盤をよく吟味して、足らざるところがあれば、手当てをする必要があるのではないかというのが、安倍首相の問題意識。
そのために有識者で構成する「安全保障の法的基盤の再構築に関する懇談会」(安保法制懇)が諮問を受けて、いま議論をしている。
しかし、安保法制懇はあくまでも有識者会議だ。
報告書がどこかの段階で出ると思うが、それで直ちに行政に直接反映できることではない」
──話し合いの中で、内閣法制局はどのような役割をはたすのか
「総理大臣も、官房長官も言っているように、わが国の安全保障の法的基盤のあり方について有識者懇談会の意見も聞いた上で、最終的には内閣が決める。
法制局が決めるわけではない。法制局も内閣を構成する重要な機関だ。そ
ういう観点から議論に積極的に参加しますというのが私の立場です」
──歴代の内閣法制局は、現行の憲法では集団的自衛権の行使はみとめられないといってきたが。
「歴代長官が今まで積み重ねてきた憲法の解釈、基本的考え方、これとの整合性を守らなければいけないという発言しているが、それは非常にもっともな意見。
日本は法治国家なのだから、法的安定性とか、法的な整合性とかというのは非常に重要なことだと思うので、そういうことも十分に念頭におきつつ、関連するすべての要素を総合的に勘案して、最後は内閣が決める。
これは私が言っているのではなくて、首相と官房長官が繰り返して言っている」
──今見直すと中国や韓国を刺激するのでは?
「それは、いろんな要素を総合的に判断して内閣が決めること。
それは内閣法制局の役割だとは思っていない」
──集団的安全保障の解釈見直す目的は、最終的には何なのか。
「まず端的に言えば日本の国を守るということ。
国民の生命・身体・財産をきちんと守らなければいけない。
もう1つが、冷戦構造が崩壊して以来、むしろ冷戦の東西対立の中に閉じ込められていた民族対立とか、宗教対立とか、そういうものがむしろ噴出しており、明日の命も知れないというような厳しい生活を強いられている人々が世界中にたくさんいる。
それに日本人は関わらなくていい、という考え方は採らない。
積極的な平和主義というか、責任のある国際社会の一員として、できることはやらなければいけない。
失われた10年とか20年とか言われているが、日本はそれでもまだ世界第三位の経済大国だ」
──自身の外務省での経験をどう役にたてるのか。
「審査を受けた経験は豊富だが、審査をするほうの側に回ったことはない。
たくさん試験を受けて赤点取ってきたからといって、先生の気持ちがわかるのかと言われると、そうでもないかもしれない。
まあしかし、先生がどういうことを考えてこういう指導をしていたのかなあということを若干想像できるのかもしれない」
「それから、国際法についてはちょっとかじったかもしれないが、国内法についての知識経験は浅いんだから、極めて不十分ではないかと、マスコミなどで指摘も受けている。
そこは謙虚に受け止めている。受験勉強みたいに、一生懸命勉強しなくちゃいけないかなと思っている」
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【「底知らず不況」へ向かう韓国】
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