2013年9月8日日曜日

「現代自動車貴族労組」(2):生産障害、シェア低下、昔の日産自動車と同じ道か

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●現代自動車の2013年型「ジェネシス・プラダ」(写真=現代自動車)

昔は「トヨタと日産」が日本の二大自動車メーカーであった。
 しかし、日産は落下した。
 原因は労働組合の強さによると言われている。
 企業的な合理的経営判断ができずにズルズルと落ちていった。
 そして、もはや内部での変革は無理という事態にまでに悪化した。
 そこで日産の構造改革を求めた先が格下だった「ルノー」である。
 「新しい社長はフランス人
という歌まで出来て有名になったカルロス・ゴーン。
 このフランス人、バッサばっさと日産を切り刻んだ。
 そしていまのNissanが生まれた。
 現代自動車は同じように日産の道を歩むのであろうか。
 もしそうだとしたら、もはや救いはない。
 つまり内部からの改革は期待できない。
 とすれば外部からだが、果たして誰が来てくれるか。
 来るとすれば中国資本だが、果たして中国企業が韓国企業に手をだすであろうか。
 手を出すとすれば、
 イカの足を切り売りするように少しづつ売りに出された現代自動車の海外生産工場の買収
ぐらいではないだろうか。
 海外資産を切り売りしたあとの
 韓国国内の現代自動車は潰れる可能性のほうが大きいと思われる。
 東日本大津波のときは、
 「現代自動車は世界4大メーカー
とまで豪語して、有頂天になっていたが、まだあれから2年半しかたっていない。
 技術革新に遅れ、日本からのコピーもできなくなってしまったこれから2年半後の現代自動車に明るい姿を見ることはできにくい。


朝鮮日報 記事入力 : 2013/09/08 09:10
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2013/09/08/2013090800297.html

労使紛争の現代自、国内外でシェア低下

 現代・起亜自動車は、ストライキによる影響で、国内と欧米ではシェアが軒並み低下するなど危機的な状況に直面している。

 現代・起亜自は8月、米国市場で日産に抜かれ、シェアが7位に転落。韓国国内でも1-8月の乗用車市場シェアが過去6年で最低の60%台まで低下した。

 トヨタ、ホンダ、日産など日本企業が円安で業績が好調なことに加え、GM、フォードなど米国勢も国内需要の回復で躍進しているのとは対照的だ。

■国内外で同時不振

 GM、フォード、トヨタなど主要自動車メーカーは4日、米国での8月の販売台数を一斉に発表し、合計販売台数は前年同月を16.8%上回る150万台だった。
 伸びだけでなく、単月の販売台数も年初来最多だった。
 ニューヨーク・タイムズなどは
 「専門家の予想を完全に超える水準だ。
 金融危機以前の状態を回復した」
と報じた。
 このまま推移すれば、米国の自動車市場が新興国並みの11%の成長を記録するという楽観的な見通しも聞かれる。
 特に、トヨタ、ホンダ、日産の日本勢3社はいずれも販売台数が20%以上伸びた。

 これに対し、現代・起亜自の販売台数は平均値の半分にも満たない6.8%増にとどまり、シェアは7.9%に低下した。
 東日本巨大地震で日本企業が不振に陥った2011年5月に記録した10.1%に比べ、2.2ポイントも低下した数値だ。
 メーカー別シェアでも、日産(シェア8.0%)に抜かれ、7位に転落した。

 こうした現象は、米中だけでなく、世界3位の市場である欧州でも表れている。
 欧州では今年上半期の現代・起亜自の販売台数が前年同期比で1.5%減少した。
 シェアは昨年12月に過去最高の7.0%を記録したのをピークに、今年6月には6.2%に低下した。社内からも
 「成長停滞期に入ったのではないか」
との声が上がっている。

 現代・起亜自の成長は韓国市場に支えられていた面がある。
 韓国国内で寡占状態を築いていたおかげで、米国などで値引き攻勢をかけることができた。
 しかし、最近は国内市場も揺らいでいる。
 国内乗用車市場でのシェアは年初来66.3%で、2008年以来保ってきた70%の壁が崩れた。
 ストライキで人気モデルの出荷が遅れたことが響いた。
 輸入車のシェアは11.5%に上昇し、昨年(10%)よりも市場掌握力を高めた。

■国内工場の生産に障害

 今年に入り、現代・起亜自が主な市場で不振に陥っている原因としては、
①.大手メーカーの実力回復が挙げられる。
 米国のビッグスリーや日本メーカーは、金融危機や大規模なリコール(回収・無償修理)、自然災害の影響から脱し、競争力を備えた新製品を続々投入している。
 産業研究院のイ・ハング機械・電子産業チーム長は
 「トップ圏内のメーカーが実力を発揮し、時計が4-5年前に逆戻りしたようだ」
と評した。

②.他の要因としては、供給能力の喪失が挙げられる。
 需要が高まっている場所にタイミングよく供給できず、商機を失っている格好だ。
 現代自労組が先月中旬かから1日最大8時間の部分ストライキを決行し、5日現在で約5万台の生産に影響が出た。
 米国で販売される車両の44%は韓国で生産して輸出されており、韓国の工場で生産障害が生じたことで、人気車種は売りたくても商品がない状態となっている。
 今年3-6月には日中連続2交代制の導入をめぐる労使対立で、約8万3000台の生産に影響が出た。

 国内工場のストライキによる影響が今年も繰り返され、現代自は海外工場の増設を積極的に検討している。
 昨年の米国での販売台数は126万台で、現地生産台数は72万台だった。
 同社関係者は
 「現地生産台数を増やさないならば、韓国で迅速に生産して輸出しなければならないが、繰り返されるストで生産の安定性が低下しており、現地への工場設置が避けられない。
 早ければ半年以内に建設地の選定など結論が出る」
と説明した。

 今年販売が30%伸びた中国では、来年中に年45万台分の生産設備を増設するほか、西部の拠点都市である重慶にも年産30万台の新工場を着工する予定だ。
 完成後には中国だけで年200万台の生産体制が整う。



朝鮮日報 記事入力 : 2013/09/08 09:06
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2013/09/08/2013090800291.html

生産性が全く伸びない現代自の韓国工場

 各種の指標を見ると、韓国国内にある現代自の工場には、かなり前から警告灯がともっている。
 労組はどうにかしてもっと金を取ろうということばかりに没頭し、肝心の「生産性を上げる」ということを等閑視してきた、と指摘されている。

 最も代表的な指標に「組み立て生産性(HPV)」がある。
 自動車1台を生産するのにかかる平均時間のことだ。
 この数値が低いほど優秀な工場ということになる。
 統計を見ると、韓国国内にある現代自の工場は1台当たりの投入時間(2011年基準)が31.3時間で、最も高い数値を示している。
 これに対し、現代自アラバマ工場は14.6時間、現代自北京工場は19.5時間にすぎない。

 労組側は「工場ごとにモジュール化など状況が違うので、この統計には意味がない」と主張している。
 とはいえ韓国国内の工場のHPVは、07年が30.5時間、09年・11年が31.3時間、12年が30.5時間となっており、この6年間大して変化していない。
 ほかの工場とそのまま比較はできないにしても、韓国国内の工場では生産性が向上していない、というわけだ。
 同じ期間中、アラバマ工場は20.6時間から15.4時間に、北京工場は23.5時間から18.8時間に、それぞれHPVを短縮した。

 生産性が低いと、売り上げに占める人件費の割合が高くなってしまう。
 全世界の自動車メーカーの中でも、現代自は売り上げに占める人件費の割合が最高水準になっている。
 韓国国内にある現代自の工場は、昨年43兆1624億ウォン(現在のレートで約3兆9219億円)の売り上げを記録した。
 一方、総給与は5兆6440億ウォン(約5128億円)で、売り上げの13.1%に達している。
 世界的ライバルのトヨタが8%前後だということを考えると、かなり高い数字だ。
 韓国企業の
 サムスン(4.6%)、
 LG電子(3.9%)、
 ポスコ(3.9%)
とは比べようもない。



朝鮮日報 記事入力 : 2013/09/08 09:05
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2013/09/08/2013090800290.html

現代自の平均賃金、8年間で倍増
労使暫定合意は通常賃金500%+920万ウォンの報償
労働者の平均賃金は間もなく1億ウォンに迫る模様

 現代自動車労組は5日、今年の賃金・労働協約について会社側と暫定合意に至った。
 今年5月28日に賃金・労働協約交渉を開始してから、101日が過ぎていた。
 しかし、合意案がそのまま確定するかどうかは未知数だ。
 9日に全労組員の過半数が投票を行い、過半数の賛成を得るというハードルがあるからだ。
 これまでも、現代自・起亜自労組は「合意の内容は不十分」として暫定合意案を否決したことがある。

 労組は5日、8時間の部分ストを展開して会社側を圧迫したが、会社側は強硬な態度を崩さず、昨年よりもやや低い水準の報償を出すというラインで交渉を終えた。

 労使は、5日に開かれた第24次賃金・労働協約交渉で
▲.賃金(基本給)9万7000ウォン(現在のレートで約8800円、以下同じ)引き上げ
▲.成果給350%+500万ウォン(約45万円)
▲.昼間連続2交代制導入特別合意金100%
▲.品質向上成果奨励金50%+50万ウォン(約4万5000円)
▲.事業目標達成奨励金300万ウォン(約27万円)
-などに合意した。

 また
▲.昼間連続2交代制導入に伴い50万ポイント(50万ウォンに相当)をプレゼント
▲.伝統市場で利用できる商品券20万ウォン(約1万8000円)分を支給
-などにも合意した。
 これらを全て合わ】せると通常賃金の500%+920万ウォン(約84万円)に相当し、昨年の合意内容(500%+960万ウォン〈約87万円〉)より40万ウォン(約3万6000円)少ない。

 問題になっていた昨年度利益の30%成果給支給、大学未進学子女1人当たり1000万ウォン(約91万円)の「技術取得支援金」支給、61歳への定年延長、組合活動に対する免責特権といった項目は、会社側の反対により廃棄された。
 現代自の関係者は
 「社会通念とは懸け離れた幾つもの要求事項が外部に知られたことで、労組側も世論の批判が負担になったようだ。
 同じ流れで、『組合活動についていかなる民事・刑事責任も問わないでもらいたい』という免責特権なども、受け入れないという原則を守った」
と説明した。

 暫定合意案は、9日実施予定の全労組員による投票を通過した後、ようやく最終確定する。
 2008年には現代自の賃金交渉案が否決されており、起亜自の交渉案も08年と11年に否決された。
 当時、労使は追加交渉を行った末、なんとか最終案を通過させた。
 今回の合意案の水準は昨年より低いことから、労組強硬派が反対する可能性もある。

 今回の賃金・労働協約交渉暫定合意案が得られるまで、労組側は10回のストと特別勤務拒否を行い、合計5万191台(1兆225億ウォン〈約929億円〉相当)の生産に問題が生じた。

 現代自労働者の年間所得は、04年の4900万ウォン(約445万円)から12年には9400万ウォン(約854万円)となり、8年間で2倍近く増えている。
 こうした傾向が続く場合、平均賃金は間もなく1億ウォン(約908万円)に迫る見込みだ。



朝鮮日報 記事入力 : 2013/09/08 08:58
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2013/09/08/2013090800289.html

【コラム】韓国の銀行と現代自の相似点

 30年余り前の1982年7月、ちょっと変わった銀行が登場した。
 客が来ると全行員が立ち上がり「いらっしゃいませ!」と大きな声で言う。
 銀行は、融資を受けた客から行員が裏金をもらう行為を禁止した代わりに、行員の給料を他銀行よりも約30%アップした。
 やる気がわいた行員たちは硬貨をカートいっぱいに積み、市場の路地を回って魚のにおいが付いた紙幣を両替した。
 お金が貴重だった時代、超エリートの職場だった銀行のこうした変身は、金融界に新鮮な衝撃を与えた。
 新韓銀行はこのようにして銀行の企業風土を一新した。
 しかし、韓国の銀行の企業風土改革はそこでストップした。
 1998年のアジア通貨危機以降、国民に弊害が出たとしてもローン利子を取ろうとする営業に徹し、「外からの影響を受けにくい産業」として安住してきた。
 そうして役員や行員たちは銀行という「最高給取りの職場」で甘い汁を吸ってきた。

 銀行マンたちは
 「血がにじむ営業競争をしているから給与が高額なのは当然」
と主張するかもしれないが、韓国の勤労者の中で銀行ほど競争やストレスと無縁の人はいない。
 心理学の理論によると、人はある仕事に多くのエネルギーを注ぐと、その結果を過剰評価する傾向(Effort justification effect)があるという。
 クレジットカードを1枚でも多く発行するため残業をして電話営業に精を出していると、年間給与1億ウォン(約900万円)でも多くないと感じるのだろうか。

 銀行マンは
 「年間数兆ウォン(1兆=約900億円)台の利益を上げるから、それくらいの報酬は当然だ」
と言うかもしれない。
 そうした論理なら、大企業の構造改革による影響で収益が半分になると思われる今年は収入もダウンするはずだが、そのような動きはない。
 銀行頭取たちは今年、給与の15-30 %を自主的に削減すると宣言しているが、正社員である行員たちの利益団体、つまり労働組合は知らんぷりしている。
 金融労組は今年も賃金交渉で給与5.9%引き上げ、定年を58歳から60歳に延長、福祉基金「金融人共済会」設立などを要求している。

 金融取引の90 %が電子取引で行われている今、1000以上の支店を抱え、平均1億ウォン以上の年間給与を出している会社は銀行のほかにはない。
 企業の販売管理費の50%以上が人件費に掛かる業種が銀行以外にあるだろうか。
 銀行の高コストはどのようなやり方にしても顧客に転嫁される。
 営業時間が過ぎたことを理由に現金自動預払機(ATM)から現金を下ろす時、毎回手数料を取る所があるなどという話は、先進国の主な銀行では聞いたことがない。

 銀行は、能力と報酬のギャップが大きい業種だという点で、賃金交渉決裂を理由にストライキをしている現代自動車と同じだ。
 現代自の労働者は付加価値の高い高級車市場では輸入車に到底かなわないが、協力会社から搾り取れるだけ搾り取っているだけでなく、海外工場の労働者の生産性に依存して得た収益に「ただ乗り」している。
 銀行は免許産業という特性のおかげで築かれた高い囲いの中で寡占営業することにより高収益を享受している。
 経済学者ヨーゼフ・シュンペーターの理論を持ち出すまでもなく、高額の給与は経営革新の結果に伴うものでなければ正当化できない。
 革新とは世の中になかった製品・サービスを開発し、消費者の生活に新たな付加価値を持たせることだろう。
 「銀行マンは能力と報酬のギャップが最も大きい存在だ」
とたたかれたくなければ、社会に対して今よりもさらに責任ある姿勢を示さなければならない。



朝鮮日報 記事入力 : 2013/09/10 08:22
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2013/09/10/2013091000575.html

通常賃金の範囲拡大、競争力で日本に劣る懸念も

 全国経済人連合会(全経連)傘下の韓国経済研究院は9日、
 通常賃金の範囲が拡大されれば、韓国の製造業の賃金競争力が日本に比べ大きく低下する
と警告した。

 同院は
 「韓日間の通常賃金制度比較と賃金競争力」
と題する報告書で、1人当たり国民所得と比較した韓国の製造業の時給は経済協力開発機構(OECD)加盟34カ国で12位となっており、日本(19位)よりも高い水準にあると指摘。
 その上で、
 「通常賃金の範囲が拡大されれば、さまざまな手当が大きく増え、韓国製造業の賃金競争力は日本に比べ大きく低下する」
と懸念を示した。

 同院はその根拠として、両国の自動車メーカーの手当を比較した。韓国のA社では団体協約で、延長勤務、夜間勤務、休日勤務に対する割増支給率が187%に達するが、日本のT社は135%にとどまっている。

 通常賃金問題は昨年3月、大法院(最高裁に相当)が「定期賞与も通常賃金に含まれる」との趣旨の判決を下し、労使間で最大の争点に浮上した。
 通常賃金は時間外勤務、夜間勤務、休日勤務の手当を計算する際の基準となり、定期賞与が含まれれば、企業の負担は重くなる。
 社会的論争が起きたことを受け、大法院は今月5日、全員合議体による公開弁論を行った。
 大法院は年内に結論を出す方針だ。
 韓国経済研究院のピョン・ヤンギュ研究委員は
 「日本は法令が通常賃金を明確に規定しており、韓国のような不必要な論争は起きない
と指摘した。



朝鮮日報 記事入力 : 2013/09/18 08:06
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2013/09/18/2013091800341.html

現代・起亜自、欧州で販売減少

 欧州自動車工業会(ACEA)が発表した8月の新車販売台数によると、現代自動車は前年同月比5.3%減の2万5102台、起亜自動車は4.0%減の2万4台にとどまった。
 両社合計では4.7%減だった。

 現代・起亜自の合計シェアは6.6%だった。
 フィアットグループ(5.2%)、トヨタ(4.6%)を上回ったものの、昨年12月に記録した最高シェア(7.0%)に比べ、0.4ポイント低下した。
 欧州では市場全体の販売台数も4.9%減少し、
 メーカー別では、最大手のフォルクスワーゲン・グループが11.3%減、プジョー・シトロエンが17.9%減と不振だった。

 こうした中、BMWが9.9%増となるなど、高級車メーカーは販売が小幅ながら伸びた。
 現代自は欧州市場での販売不振について、
 「今年初めの予想に比べ、欧州市場の回復が遅れ、1-8月に市場全体の需要が5.2%減少した。
 新型i10など欧州専用モデルを投入し、市場を守りたい」
と説明した。




【「底知らず不況」へ向かう韓国】


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