2013年9月24日火曜日

韓国次期戦闘機選定:「F15SE」導入否決で振り出し:高いオモチャが欲しいだけ

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記事入力 : 2013/09/24 08:07
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2013/09/24/2013092400349.html

次期戦闘機:F15SEが単独候補としてきょう上程

 24日に開かれる防衛事業推進委員会(防推委)で、米国ボーイング社のF15SEが韓国空軍の次期戦闘機(FX)に決まる予定だ。

 FX事業を主管している防衛事業庁(防事庁)は23日、防推委の案件を事前に審議する事業管理委員会を開き、候補機種の中で唯一「60機で8兆3000億ウォン(約7600億円)」という総事業費要件を満たしたF15SEを、単独候補として防推委に上程することとした。

 韓国政府の消息筋は
 「関連法規に基づき次期戦闘機事業を公正に推進したのだから、機種選定を先延ばしにしたり事業を原点から再検討したりする理由はない」
と語った。

 機種の総合評価では、ステルス性能に優れたF35Aが最も高い点数を獲得し、F15SEは次点だったという。

 一部では
 「ステルス戦闘機の確保に熱を上げている周辺国の状況や、北朝鮮に対する抑止力強化のためにはステルス機がどうしても必要、という政策的考慮要素が防推委で集中的に話し合われた場合、予想外の結果が出る可能性もある」
という主張もなされている。



聨合ニュース 2013/09/24 17:43
http://japanese.yonhapnews.co.kr/headline/2013/09/24/0200000000AJP20130924002900882.HTML

韓国次期戦闘機事業 「F15SE」導入否決で振り出しに

【ソウル聯合ニュース】韓国で過去最大規模となる兵器導入事業、空軍の次期戦闘機(FX)導入が振り出しに戻った。

 韓国の防衛事業庁は24日、防衛事業推進委員会を開き、次期戦闘機の機種選定案を審議し、最終候補に挙げられた米ボーイングF15SEの選定を否決した。
 ステルス機の導入を求める軍の元幹部らの意見や否定的な国民世論の影響を受けたとみられる。

 国防部の金珉ソク(キム・ミンソク)報道官は
 「防衛事業推進委の委員19人のほとんどがF15SE否決に同意した」
と明らかにした。
 北朝鮮の核に対応する「キル・チェーン」(敵の攻撃を事前に探知し先制攻撃を行う一連の防衛システム)、局地的な挑発への対応、世界の航空技術の実情などを踏まえたという。
 また、関係機関と協議し、最短期間で事業を再推進する考えを示した。

 この事業には、F15SEと米ロッキード・マーチンのF35A、欧州航空防衛宇宙会社(EADS)のユーロファイターの3機種が応札したが、総事業費に収まる価格を提示したのはF15SEだけだった。

 軍は次期戦闘機配備の時期に支障は来たさないとの見方を示している。
 しかし事業の再推進で、老朽機の退役に備え高性能戦闘機の早期確保を図ろうとする空軍の戦力増強計画にも影響は必至だ。



聨合ニュース 2013/09/24 18:30
http://japanese.yonhapnews.co.kr/Politics2/2013/09/24/0900000000AJP20130924003100882.HTML

次期戦闘機選定振り出しに 空軍力の低下懸念=韓国

【ソウル聯合ニュース】韓国の防衛事業庁は24日、防衛事業推進委員会を開き、空軍の次期戦闘機(FX)の機種選定案を審議し、最終候補に挙げられた米ボーイングF15SEの選定を否決した。
 同事業は今後、
 検討の段階から再スタートし、戦力化の時期も2年ほど遅れる可能性が高まった。

 同事業は2007年7月に合同参謀会議で必要性が提起され、以後2011年7月に事業推進基本戦略が立てられた。
▼事業公告(昨年1月) 
▼提案書受付(昨年7月) 
▼試験評価(昨年7月~今年1月) 
▼価格入札(今年6~8月)
などの過程を経てきた。 

 価格入札の過程で8兆3000億ウォン(約7651億円)の事業費を超過した米ロッキード・マーチンのF35Aと欧州航空防衛宇宙会社(EADS)のユーロファイターが脱落し、事業費内に収まったF15SEが単独候補となったが、「旧型戦闘機」との指摘が出ていた。

 防衛事業庁は今後、分割購入や機数縮小、事業費増額などの事業推進内容の変更を検討するものとみられる。
 どのような代案を選択するとしても、検討手続きから再び始める必要があり、次期戦闘機の戦力化が遅れるのは避けられない。 

 防衛事業庁の高官は
 「候補機種がすでに決まっているため試験評価などの一部手続きは省略できるが必須手続きだけでも最短で1年以上必要とされるだろう」
と語った。

 次期戦闘機戦力化の時期は2019~2023年になる見通しだ。
 戦力化の時期は昨年の機種選定の延期ですでに2016~2020年から2017~2021年に先延ばしされていた。 

 空軍の関係者はこれと関連して、
 「2010年代中盤以後F4やF5などの古い戦闘機が淘汰(とうた)される」
とし
 「次期戦闘機導入事業が遅れれば戦闘機の不足により深刻な戦力の空白が憂慮される」
と語った。

 韓国国防研究院(KIDA)が試算した韓国の適正戦闘機保有数は430機余りだが、このような状態だと2019年には約340機(次期戦闘機除外)となり100機余りが不足する。


 つまるところ、日本が「F35」にこだわったため、韓国は日本に負けまいとするミエで「F15」を拒否したのだろう。


朝鮮日報 記事入力 : 2013/09/25 10:37
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2013/09/25/2013092501153.html

次期戦闘機:選定は振り出しに…戦力の空白に懸念

 韓国空軍の次期戦闘機(FX)事業が振り出しに戻り、老朽戦闘機の退役に伴う戦力の空白が懸念されている。
 今回の機種選定過程で、空軍はF35Aの導入を内心望んでいたが、F15SEの選定に反対しなかったのは、事業が検討段階から再スタートした場合、計画が2年以上遅れる可能性が高かったからだ。

■今年から老朽機退役

 韓国空軍が保有する主力戦闘機は約430機で、空軍は現状の水準を維持すべきだと主張している。
 新型のF15K、KF16が合計で約220機に対し、旧型のF4、F5も200機以上に達する。
 問題は就役から30-40年が経過したF4、F5が今年から本格的に退役を始め、2025年までに全て退役することだ。

 当初の計画通りに、今回FX事業の機種が選定され、17年から新型戦闘機の導入が始まるとしても、戦闘機は適正水準より50機不足する状況だった。
 しかし、事業が検討段階から再スタートし、計画が1-2年遅れれば、新型戦闘機の導入時期も19年ごろにずれ込む。
 軍消息筋は「F4、F5の老朽化が予想よりも早く、早期退役が避けられない。
 新型主力機のF15K、KF16も部品供給など整備に問題が少なくない」と指摘した。
 空軍はまず、FX事業で高性能戦闘機60機を導入し、戦力の空白を埋めた上で、残る不足分は中間レベルの性能を持つ韓国型戦闘機(KFX)を21年ごろまでに開発し、20年代に120機程度を配備する計画だった。

 このため、事業を原点に戻すのではなく、中間段階から始めるべきだとする主張も聞かれた。
 第1次FX事業を担当していたシン・ボヒョン予備役空軍少将は
 「本当に検討段階から再スタートするのでは時間がかかり過ぎるため、望ましくない。
 メーカーに予算の範囲内で事業計画を再提出させるよう交渉するなど、時間を節約すべきだ」
と述べた。

 一方、李漢鎬(イ・ハンホ)元空軍参謀総長は
 「1年程度の戦力化遅延であれば、空軍で十分な備えが可能であり、たとえ1年程度の戦力の空白が生じるとしても、F15SEを次期戦闘機に選定するよりはましだ」
と話した。
 空軍の主力戦闘機を下支えするKFX事業もFX事業と事実上リンクしており、遅れは避けられない見通しだ。
 FX事業ではKFX事業に向けた技術移転なども重要な評価要素となっている。

 今年も来年もFX事業の予算1兆1000億ウォン(約1000億円)以上が執行されない可能性が高いことも問題だ。
 今年は3925億ウォン(約361億円)が執行されないことが確実で、新たな事業計画が年内に確定しなければ、来年度予算の7362億ウォン(約676億円)も執行されない可能性が高い。
 国防部(省に相当)も予算執行ができない事態を回避するため、新たな事業計画を年内に確定できるよう、作業を最大限急ぐ方針だ。

■分割購入で事実上規模縮小か

 国防部は戦力の空白を最小化するため、関係機関との協議に基づき、機数や総事業費の見直しなどを進め、速やかに事業を再推進するとした。
 軍は予算増額を望んでいるが、福祉予算も縮小される中、予算編成上の圧力が強く、予算増額は現実的に難しい状況だ。
 このため、60機のうちステルス機(F35A)をまず40機導入した上で、20機を追加導入する案が議論されている
 ステルス機とステルス機能で劣る戦闘機(F15SE、タイフーン)を織り交ぜて導入する案も検討されているもようだ。

 競争を確保できるかどうかも課題だ。
 防衛事業推進委員会による発表を受け、F35Aの製造元であるロッキード・マーチンだけでなく、欧州防衛大手のEADSも歓迎ムードだ。
 しかし、機種再検討の過程で、ステルス機能が最優先で考慮される可能性が高いため、F35Aよりステルス機能が劣る機種は「どうせおまけだ」という認識を持たざるを得ない。
 有力候補のF35Aは、米政府が品質を保証するFMS(対外有償軍事援助)制度の特性上、確定価格を提示できず、開発遅延で価格が上昇しても、価格上昇分を韓国側が負担せざるを得なくなる点も懸念材料となる。

 韓国政府消息筋は「今回のFX事業再検討を教訓として、価格よりも性能を重視して導入できる柔軟な武器導入システムの整備など制度改善が求められる」と述べた。



朝鮮日報 記事入力 : 2013/09/25 10:40
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2013/09/25/2013092501161.html

次期戦闘機:選定やり直しで韓国軍の戦力低下も

 防衛事業庁(防事庁)は24日、国防部(省に相当、以下同じ)の金寛鎮(キム・グァンジン)長官が主宰する防衛事業推進委員会(防推委)を開き、韓国空軍次期戦闘機(FX)の機種選定事業を最初からやり直すことにした。
 防事庁は、FX候補3機種の中で唯一、予算8兆3000億ウォン(現在のレートで約7700億円、以下同じ)内に収まる価格を提示したF15SEを単独候補として防推委に上程したが、防推委員のほとんどは「要求性能を満たせていない」との理由でF15SEの採用を否決した。
 このため、今後選定事業を初期段階からやり直すとしても、韓国空軍に1-2年程度の戦力の空白が生じるのは避けられなくなった。
 韓国空軍は、FX事業が遅延した場合、2019年の時点で約100機の戦闘機が不足するとみている。
 韓国軍内外からは、戦闘機の不足について、韓国政府の近視眼的アプローチや戦略の不在が招いたとの指摘が相次ぎ
 「当初から分かっていた惨事だ
との声が上がっている。

(1)見通し甘かった「予算8兆3000億ウォン」

 今回のFX事業は、当初の予算策定から既に間違っていた。
 国防部は09年、FX事業の予算として9兆7000億ウォン(約9000億円)を割り当てた。
 ところが2年後の11年、韓国国防研究院の評価結果に基づき、予算を1兆4000億ウォン(約1300億円)減額して8兆3000億ウォンに変更。
 国防研究院は、FX事業への参加が予想されていたロッキード・マーチン(F35A)、ボーイング(F15SE)、EADS(ユーロファイター・タイフーン)から提示された推定価格を基に、その平均値や交渉による価格下落の可能性を総合して「8兆3000億ウォン」という数字を算出した。
 しかし、この数字があまりにも非現実的だということは、すぐに明らかになった。
 11年に国会の国防委員会は「1兆8000億ウォン(約1700億円)程度不足する」と指摘した。
 通常は予算を削るはずの国会が、逆の指摘をしたにもかかわらず、防事庁はそのまま事業を進めた。

(2)企画財政部と防衛事業庁、国防部間の意思疎通不足

 今年7月初めに行われた第1次入札を機に、FX事業は本格的にこじれ始めた。
 6月から7月にかけて、計55回にわたって実施された入札の結果、どこの業者も予算内に収まる価格を提示できなかった。
 防事庁はようやく企画財政部に予算の増額を打診したが、その間に韓国政府の予算管理指針が改正されたため「事業を一からやり直さない限り増額は不可能」という答えが返ってきた。
 国防部・防事庁は、指針改正の事実すらきちんと把握できていなかったのだ。

 戦力に空白が生じる懸念などがあることから、防事庁は事業の再検討を諦め、先月最終価格入札を実施した。
 候補3機種のうち、F15SEだけが予算の範囲内に収まり、単独候補になった。
 しかしF15SEには「ステルス性能はかなり低く、果たして次期戦闘機としてふさわしいか」という批判が降り注いだ。
 韓国空軍の元参謀総長15人が朴槿恵(パク・クンヘ)大統領宛てに、F15SEの選定に事実上反対する書簡を送るという「事件」も起きた。
 それでも国防部と防事庁は迷走を続け、ついに事業は最後の瞬間を迎えてしまった。

(3)戦略に一貫性なかった韓国政府・韓国軍

 金寛鎮長官をはじめとする韓国軍首脳部は、11年初めの時点では「第5世代ステルス戦闘機の配備を推し進める」との立場だった。
 ところがその後、防事庁は
 「その場合、合格ラインに達するのはF35だけになり、F15SEやユーロファイター・タイフーンは脱落しかねない」
としてステルス性能の緩和を要求した。

 韓国空軍は、この要求を受け入れた。国防部と防事庁は先月末、F15SEが事実上単独候補になった後に「ステルスは無敵の兵器ではない」という点を強調したが、24日に開かれた防推委では、事実上ステルス能力不足を理由としてF15SEの選択を見送った。
 韓国軍の関係者は「ステルス性能の必要性に関する基準がはっきりせず、国際的な信頼も大きく損なわれるだろう」と語った。

(4)責任問題は避けられず

 責任問題も避けられなくなった。
 韓国軍は、所要予算の推定を最初から誤り、予算指針の改正すら把握できていなかった。
 加えて、ステルス性能に関しても、判断基準があいまいだった。

 韓国軍内部には「F15SEに決めるよりは、一から再検討する方が長期的には賢明」という意見が多い。
 一方で、韓国空軍の戦力の空白を招いたことから問責は避けられないとの見方が支配的だ。



朝鮮日報 記事入力 : 2013/09/25 10:45
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2013/09/25/2013092501216.html

次期戦闘機:推進委員の大半が「ステルス機能は必須」

 24日に防衛事業推進委員会(防推委)が開かれる直前まで、韓国軍内外では「F15SEが次期戦闘機(FX)に選ばれるか、あるいは適合するかどうかをめぐって防推委員が長期間討論を繰り広げるだろう」との予想が支配的だった。表決が行われるという見方もあった。防推委員の人数は、委員長を務める国防部(省に相当)の金寛鎮(キム・グァンジン)長官を含め計23人。このうち、外部の専門委員4人を除く19人が表決権を持つ。ところが実際は、大多数の委員がF15SEに対し否定的な意見を表明した。

 24日には、価格、任務遂行能力、韓国軍の運用適合性、経済的・技術的利益の点数を合わせた機種総合評価が行われた。その結果、ステルス性能に優れるF35AがF15SEを抑え、総得点(100点満点)で6点上回り1位になった。中でも、戦闘機の性能を意味する任務遂行能力の部分では、およそ15点の差がついたという。金寛鎮長官は防推委で「こういう状況で、F15SEを次期戦闘機に選べるだろうか」などと発言したという。

 国防部のキム・ミンソク報道官は「北朝鮮の核施設攻撃および局地挑発に対する報復の手段が必要。最近の航空技術発展の傾向は第5世代(ステルス)戦闘機中心に転換しつつあり、韓国空軍にもこれに応じた戦力が必要と判断した」と語った。

 今回のFX事業で最大の争点になったのは、ステルス性能だった。ステルス戦闘機は、敵のレーダーに捕捉されることなく敵陣に侵入し、主要な戦略目標を攻撃できる。韓国軍は、2007年に初めて次期戦闘機の配備方針を定めたときから、ステルス機を念頭に置いていた。特に、哨戒艦「天安」爆沈事件・延坪島砲撃事件の直後は、強力な対北抑止力を確保し、15年に予定されている戦時作戦統制権の韓国軍移管に備えて独自の打撃能力も備えておくべきという主張も持ち上がり、ステルス機配備を求める動きに弾みがついた。国防部の金寛鎮長官は11年3月、国防改革案を発表した際に「ステルス性能を持つFX事業を適切な時期に推進したい」と公に発言した。

 しかし、ステルス性能の面で最も優れているとされる米国ロッキード社のF35Aは、「60機で8兆3000億ウォン(約7700億円)」というFX事業費の要件を満たせず、事実上脱落した。すると韓国軍の関心はF15SEに向いた。「事業が遅れた場合、戦力に空白が生じる恐れがある」というのがその理由だった。その後韓国軍は「ステルス機も万能ではなく、レーダーに探知されないわけではない」「さまざまな任務を遂行するためには、ステルスのほかにも能力が必要」と、以前とは異なる立場を取るようになった。国防部の金寛鎮長官は今月3日、国会国防委員会で「専門家らは、4-5年以内にステルス機探知レーダーが開発されるとみている」とも語った。

 ところが国防部は、24日の防推委が終わった後、またも「ステルス機がどうしても必要」と言い出した。1カ月もしないうちに、再び立場を変えたわけだ。先月29日には、韓国空軍歴代の参謀総長15人が、朴槿恵(パク・クンヘ)大統領に「予算オーバーであっても、ステルス性能を最優先に考えて機種選定をすべき」という内容の建議書を送った。韓国政府の国家安保諮問団に所属する予備役将官や国防政策諮問委員も、こうした意見に同調しているという。F15SEのメーカー、米国ボーイング社は、ミサイルを機体内部に搭載するウエポンベイ(兵器倉)を作ってステルス性能を持たせる案を出したが「1970年代に設計された旧型の戦闘機」という否定的な声を抑え切れなかった。



 「ステルス機能」にこだわった、とあるが実際はそうではあるまい。
 日本と比較して、「ランクの低い戦闘機」にイヤ気がさしたのだろう。
 ミエハル的傾向からして、どうしても日本の下に置かれることにいたたまれなかったということだと思う。
 どう考えても、北朝鮮相手に「ステルス機能」がどうのといった問題はないだろう。
 つまり、日本に対してオレも、
 高いオモチャを買ったぞ!
と格好よく言いたいだけではないのだろうか。


ウォールストリートジャーナル     2013年 9月 25日 16:12 JST
http://jp.wsj.com/article/SB10001424052702304250704579096491590782908.html
 By     DOUG CAMERON AND JEYUP S. KWAAK

韓国、次期戦闘機の選定を延期


 
 韓国が米航空機大手ボーイング(BA)の戦闘機の導入を取りやめたことを受け、ライバルの米防衛大手ロッキード・マーチン(LMT)とそのパートナー企業は、統合打撃戦闘機F35の製造コストを削減し、数十億ドル規模の契約案件に再入札するための一年間の猶予を有することになった。

 既に韓国の空軍が使用しているボーイング製のF15の改良版である「F15サイレント・イーグル(SE)」は、応札者3者のうち、ボーイングだけが8兆3000億ウォン(約7600億円)という韓国の予算枠内の金額を提示したため、同国の次期戦闘機60機として選定されるものと幅広く予想されていた。

 しかし、韓国の国防省は24日、F15SEはオペレーション上の必要条件を満たせなかったため、次期戦闘機選定の再入札を実施すると発表した。
 これは、世界の軍幹部が、手頃な価格での戦闘機の購入というバランスの取り方や、高額な新技術の確保という難しい課題に直面していることを浮き彫りにしている。

 防衛当局者は、北朝鮮の核の脅威に対抗するにはレーダー網を回避できるステルス戦闘機の必要性を指摘。
 域内で高まっている他の緊張関係も、ステルスの最新技術への選好度を高める結果となっている。
 日本は既にF35を発注し、中国やロシアはいわゆる第5世代のステルス戦闘機を開発中だ。

 韓国政府が次期戦闘機の発注を延期したことで、今後は韓国の防空能力をめぐる懸念が高まりそうだ。
 既存の400機以上の戦闘機は1960〜70年代から就役している。
 次期戦闘機の2017年の引き渡しは既に当初の計画から3年遅れている。
 北朝鮮は老朽化した戦闘機を500機以上保有している。



 F35は15年に米国海兵隊で就役するが、ロッキードはこれまで設計上の不具合や製造コストの超過に悩まされてきた。
 米国防省から支援を受けているにもかかわらず、こうした問題が海外での販売活動を妨げてきた。
 国防省は米軍と同じ戦闘機を主要同盟国に提供、規模の経済性を生かしてコストを抑制したい意向だ。

 韓国政府は国家予算の関係上、戦闘機の購入費用に上限を設けなければならなくなった。
 このため、国内でのF35の売り込み活動が妨げられてきた。
 今年に入り、欧州の主力戦闘機ユーロファイター・タイフーンよりも低価格なボーイングのF15SEが有力候補として台頭していた。

 韓国独自の戦闘機の製造をも検討した過去10年にわたる議論の後、最終評価委員会のメンバーの過半数が24日の会合でF15SEに反対票を投じた。
 韓国国防省の広報官が明らかにした。

 ロッキード、ボーイング、ユーロファイターはいずれも韓国の再入札に参加する意向を示唆した。
 ユーロファイターの製造には欧州航空・防衛大手EADSや英航空・防衛大手BAEシステムズが参加している。

 韓国空軍の高官は一貫してF35を選定の有力候補として示唆してきたが、ロッキードは主要パートナーのBAEと米複合企業ユナイテッド・テクノロジーズ(UTX)傘下のプラット・アンド・ホイットニーとともに価格引き下げ努力を迫られている。




【「底知らず不況」へ向かう韓国】


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