2013年9月19日木曜日

怒りの社会(1):我慢ができない韓国人、国家としての間欠性爆発性障害

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朝鮮日報 記事入力 : 2013/09/19 08:15
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2013/09/19/2013091900038.html

「怒り」を抑えられない韓国人

今年1月4日午前2時、ソウル市麻浦区倉前洞にあるチムジルバン(サウナ主体の韓国式健康ランド)の仮眠室で、寝ようとしていたクク容疑者(47)とユさん(51)が言い争いになった。
クク容疑者が「いびきがうるさくて寝られない」としてユさんを蹴って起こしたことが発端だ。
次第に大きな声を出すようになった二人は、1時間にわたって言い争い、やがてもみ合いになった。高血圧を患っていたユさんは、急性心筋梗塞で倒れて死亡した。
ソウル市の麻浦警察署は、もみ合いによってユさんを死亡させた疑いで、クク容疑者を逮捕した。

最近韓国社会では「カッとなる」という言葉で表現される「血気怒気」が日常生活の中で広まりを見せている。
昨年3月には、ソウル市の地下鉄7号線の君子駅で70歳の男が77歳の乗客を押し倒し、顔を殴って死亡させる事件が発生した。
二人のけんかは、地下鉄に乗る際に乗客が男にぶつかったことで始まった。
また、1月には、現職国会議員秘書(37)がソウル市瑞草区瑞草洞にあるコンビニのATM(現金自動預払機)前で「現金の引き出しに時間がかかり過ぎる」として、会社員(31)の髪の毛をつかんだ上、数回にわたって腹を蹴り上げ、逮捕された。
この秘書は
「相手が先に侮辱する言葉を言ってきた。
髪の毛をつかんだことは認めるが、腹部を蹴り上げたというのは誤解」
と釈明した。

昨年にはソウル市中区の南山で、70代の男性が、30代の女性から口にするのも恥ずかしいような暴言を聞かされた。
男性が、花を折った女性の息子に「花を折ってはいけない」と注意したためだ。
女性は「あんたみたいな○○のような○○のために、この世の生活が嫌になる。警察を呼ぶ」
と叫び、男性に殴り掛かった。
警察が駆け付けたものの、女性の前ではなすすべがなかった。
当時、事件の一部始終を目撃していたある市民は
「自分の子どもが花を折るという非常識な行動に出たにもかかわらず、30代の女性は逆に相手の男性に多くの暴言を浴びせた。
こんな姿を見て育った子どもが将来どうなってしまうのか、考えただけでも恐ろしい」
と話した。

韓国は、人口の大半が集合住宅で暮らしている。
人口住宅総調査によると、韓国の国民の65%はマンションなどの集合住宅で生活しており、91.1%(2011年都市計画現況統計)は人が密集する都市部に住んでいる。
しかし、配慮に欠けるというのだ。

多くの乗客が利用する地下鉄などで見受けられる「血気怒気」は、今では日常茶飯事と化している。
昨年ソウルの地下鉄4号線では「すれ違いざまに足を蹴られた」として男性に暴言を浴びせ、暴力を振るった女性の動画が、インターネット上で公開された。
女性はけんかを止めに入った乗客の髪の毛までも引っ張り回し、「怒り」を抑えることができないようだった。

サービス業に携わる人々にとっては、「カッ」となる人々は恐怖の対象だ。
ソウルのある区役所で駐車場を管理している職員は
「自動車に近寄るだけでも大声を上げる人は多い。
何も言っていないのにまず怒り出すケースが多いため、人が乗っている車には近寄らないことにしている」
と話す。
京畿道のある公共機関のカウンセラーは
「取るに足らないことに対して腹を立て、上司を呼ぶよう怒鳴りつける人が多い。
顧客に対し、顧客が怒っている部分について説明しようとしても、言葉を聞く前からすでにカッとなってしまう」
という。
2月4日、ソウルのある大型量販店では、顧客が「会計が間違っている」と従業員に暴力を振るう事件が発生した。
この顧客は、1時間にわたってレジの女性従業員に屈辱的な言葉を浴びせ、下着を投げ付けた上「お前のような○○は警察に突き出してやる」と大声を上げた。
量販店の関係者は
「怒りを抑えることができずに従業員に暴言を吐いたり、殴り掛かったりする顧客が、1週間に少なくとも1人はいる」
と表情を曇らせた。

こうした「血気怒気」は、家庭内でもよく見受けられるようになった。
京畿道の議政府警察署は2月13日、自分を叱り付けた父を蹴り倒して踏み付け、死亡させた疑いで、41歳の男を逮捕した。
警察の調べによると、男は正月休みだった2月11日午後1時30分ごろ、議政府市虎院洞にある父(71)の自宅で「就職もできずに部屋の片隅でこそこそしているどうしようもないやつ」と言われたことに腹を立て、父を押し倒し、腹や胸に十数回にわたって暴行を加え、内臓破裂で死亡させた疑いが持たれている。
男は、警察の調べに対し「父に責め立てられ侮辱されたことで頭にきて、父を押し倒し、腹と胸を蹴った」と話した。



朝鮮日報 記事入力 : 2013/09/19 07:58
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2013/09/19/2013091900035.html

「他人との比較を好む韓国人、不公平感じると怒り噴出」
専門家が見た「カッ」となる韓国人

専門家たちは、「カッ」となる「血気怒気」が韓国社会にまん延するようになった背景について、多くの心理的、社会的、文化的な要因が内在しているとみている。

ソウル大学社会科学学部心理学科の郭錦珠(クァク・lクムジュ)教授は
「韓国社会に血気怒気がまん延している原因として、『不公平』という認識からくる『怒りの心理』が定着している」 
と説明する。
どんな社会でも不平等はあるが、韓国社会は他人と自分を比較する傾向が他国に比べて高いため、不平等意識が増幅されているとの分析だ。
郭教授は
「怒りを抑えてきたこれまでとは違い、最近では『不公平』だということに気付いてくれない他人に対して腹を立てる行動様式へと変わってきた。
また、こうした攻撃性は模倣性を帯びていて、社会全般にわたって怒りが加速化しており、上昇する傾向にある」
と話した。
また
「これまではすれ違いざまにぶつかっても、ただ通り過ぎるだけだったが、最近では相手をののしるようになった。
徐々に怒りが激しくなっている」
と話す。

隣人との距離は近くなったものの、心理的距離はむしろ遠のいているとの指摘もある。
慶煕大学精神医学科のチョ・アラン教授は
「最近では近所の人との摩擦が原因でカウンセリングを受けにくる患者が増えている。
共同体意識を持って生活していた時代に比べ、個人主義の傾向が強まっていることが一因」
と話した。

また、日常生活で「怒り」が発生するのは、韓国文化が感情的衝動のコントロールや温和な対話に慣れていないためとの分析もある。
警察大学警察学科のイ・ジョンファ教授は
「海外では幼いころから討論式の対話方法を教えているが、韓国ではこうした対話方法に普段接する機会がなく、主張を展開する際に揚げ足を取ったり、大きな声を出したりするきらいがある」
と説明した。



朝鮮日報 記事入力 : 2013/09/19 08:29
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2013/09/19/2013091900052.html

怒りの発作状態の人に説得してもムダ
相手を説得しても無駄、言い争いを避け落ち着かせるべき
爆発が起きやすいのは「ばかにされた」と感じたとき

相手が極度に怒りを爆発させるような状況では理性的な妥協は不可能だ。
これは泥酔した人を言葉で説得するのと同じように無意味だと、精神科の医師は話す。

怒りの発作状態の急性ストレス反応は、夜中に強盗に出会った人が見せる恐れおののく反応と似た状態だ。

呼吸が速くなり苦しそうに息が荒くなる。
目からは極度の怒りが見え、拳を硬く握り締める。
筋肉が硬直し生唾を飲み込む。
相手がこのような様子を見せたら、怒りがつのるほどの状態ではないと思ってもそれ以上の言い争いをしてはいけない。
そこで刺激的なことを言うのは、火に油を注ぐようなものだ。

怒りの発作状態で言い争いを続ければ、相手の怒りの感情は極端に高まる。
すでにコントロールできるレベルを超えているとみて、ワンテンポ抑えるべきだ。説得は効果がない。
可能な限り言い争いを避け、相手を落ち着かせなければならない。

万が一、怒りの爆発が頂点に達したと思われる場合は、いったんその場を離れたほうがよい。
怒りの発作は通常、1時間以上は続かない。

江北サムスン病院の精神健康医学科、シン・ヨンチョル教授は
「韓国人が怒りを爆発させる最もありがちなケースは、自分がばかにされたと感じたときだ。
相手の言葉を押さえつけるように言い争いをすれば、衝動的な怒りの爆発を誘発する可能性があるため、注意すべきだ」
と話した。

怒りが募り我慢できないという瞬間になったら、深呼吸し、怒りを一時的に落ち着かせるべきだ。
深呼吸をゆっくりと何度か行うと、血圧が下がり、筋肉の緊張が解ける。怒りも少しの間穏やかになる。
自分に怒りの制御障害がある場合や、そのような気質があると言われた場合は、瞑想(めいそう)や心身療法を通じて普段から怒りをコントロールする訓練を受けるべきだ。



朝鮮日報 記事入力 : 2013/09/19 08:32
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2013/09/19/2013091900053.html

かっとなる韓国人、衝動的殺人・放火が急増
怒りの社会…我慢できない韓国
マンションなどの騒音で相次ぐ隣人殺害、叱られて逆切れし母親殺害のケースも
他人を配慮しない文化、衝動制御障害患者も急増、潜在的な葛藤が一気に爆発
脳前頭葉の判断機能まひ、自分でも気付かぬうちに残忍な犯罪へ
「騒音問題でなぜ殺人にまで至るのか」

今年の旧正月連休中、マンションの騒音問題が原因の殺人・放火事件が相次いだ。
「その程度の問題で乱暴な犯罪を働くなんて理解できない」
という反応も多い。
韓国社会が忍耐力を失い、衝動的な社会となったのではないかという指摘も出ている。

このように「かっとして」犯罪を働くケースが最近頻繁に起きている。
慶尚北道の星州では、旧正月を迎え帰省した息子が、叱られたからという理由で母親を殺害し、7時間後に逮捕されるという事件が起きた。
一山警察署は2月12日
「容疑者は37歳の未婚の男(会社員)で、事件の前日、夕食の時間に母親(61)に『どうしてそんなに音を立てながら食べるのか』と小言を言われ、翌朝、衝動的に母親の首を絞めて殺した」
と発表した。
男は母親を殺害した後、京畿道坡州市の自宅に戻ったところを警察に逮捕された。

1月23日には、大田で27歳の男が同じ低層マンションに暮らす女性に(23)に「不細工」と言われたことに激怒し、その女性を刃物で刺して殺害するという事件が発生した。
この男は
「子どものころから容姿にコンプレックスがあり、容姿のせいで就職もできない。そんなときに容姿を悪く言われたため急に腹が立ち、犯行に及んだ」
と陳述した。

警察庁の犯罪統計では、瞬間的なストレスで「衝動的殺人」を犯す容疑者は2000年(306人)以降、毎年増加し、10年には465人に至った。
「衝動的放火」も2000年の347人から10年には583人へと増加した。

精神科の医師らは、このような犯罪を衝動制御障害の一種「間欠性爆発性障害」と見ている。
これは、普通に腹が立つ状況に比べて過度に怒りを爆発させ攻撃的な行動をする精神障害だ。
江北サムスン病院精神健康医学科のシン・ヨンチョル教授は
「理性的判断を下す前頭葉の機能が瞬間的にまひし、自分が起こした行動がどのような結果をもたらすかを予測できないまま殺人や放火を犯す。
就職、結婚、家族関係の中で生じていた葛藤などが積もり積もっている状態のときに、瞬間的な怒りが発作の引き金となるケースが多い」
と話した。

06年、米国ハーバード大医学部の研究チームの調査によると、成人の間欠性爆発性障害は成人全体の7.3%で、一生に1度以上発生する。
成人の3.9%では、最近1年間に爆発性の怒りが発生していた。
女性よりは男性に多く、普段から「そう」や鬱(うつ)の症状を繰り返す「そううつ病」があったり、注意力欠陥や過剰行動障害があったりする場合などに多く発生する。
国内の病院で診断を受けた衝動制御障害の患者は、07年の1660人から11年には3015人に増加した。

専門家は忍耐力不足という個人的な性格に葛藤が深刻化するような社会風土が結び付いて衝動的な犯罪が増加していると分析する。
東国大学警察行政学科のクァク・テギョン教授は
常に自分が正しく、自分を威嚇する相手を敵と見なして直ちに懲らしめようとする極端な利己主義がはびこっている結果だ。
また、急激な経済的変化や社会的葛藤の中で、相手への思いやりや対話という文化が衰退しているためだ」
と話した。

高麗大病院精神健康医学科のイ・ミンス教授は
「すぐに結果を出そうという韓国人特有のパルリパルリ(急げ急げ)文化によって、我慢し妥協するというプロセスが待てなくなっている」
と分析した。


 なにかここで述べているのは韓国人の特徴というより、韓国国家の特徴のように見える。
様々な処方や対処方が記述されているということは、そのような症状が正常ではないということを認識しているということになる。
民族にみられると似た症状が国家にも見られるということは韓国国家が国民と同じような症状で病んでいるということになる。
つまり、韓国国家とは
 「常に自分が正しく、自分を威嚇する相手を敵と見なして直ちに懲らしめようとする極端な利己主義
というのがぴったり当てはまるような症状を持つ国家であることを認めているということにもなる。
個人ならいいが、それが外交・国家問題となったときはヤバい。
国家が間欠性爆発性障害ではサマにならないだろう。
 中国もよく似ているが、中国の場合は共産党独裁というシステムを維持するための超強度な保守主義によるものだが、韓国は普通の民主主義国家であるからして、少々やっかいな持病である。


健康医療館
http://health.merrymall.net/cc24_01.html

 〔間欠性爆発障害〕という精神疾患は、〔衝動制御障害〕のひとつであり、〔IED〕」とも呼ばれる障害です。
 この障害は、ちょっとした事態に突然激怒しその怒りをこらえきれずに、他人やその人の所有物などを攻撃する「怒りの制御不能」を示す障害です。

 〔間欠性爆発障害〕の人は、突発的に怒り出し人や物に当りますが、その怒りが長時間続くことは稀で、多くの場合には10~20分間くらいで鎮まり、何事もなかったかのように振舞います。
 重要なことは、他人を身体的に傷つけたり、他人の財産に損害を与えてしまうことが多いのですが、それは怒りの原因となった物事に比して、怒りの代償としては極めて高いものとなることです。

 ごく普通に見える会社の上司や紳士が、このような症状を呈することがあり、周囲の人が戸惑う場面に遭遇することも珍しくありません。
 あなたがもし、車の運転中に前を走っている車がゆっくり走行し過ぎると思って、クラクションを長めに鳴らし威嚇するなら、あなたは〔間欠性爆発障害〕を患っている可能性が高くなります。