●18日、米ラジオ局ボイス・オブ・アメリカ(VOA)中国語版は、「中国が世界一の大国になることは難しい」と題した記事を掲載、人口問題が今後経済成長の足を引っ張ることになると分析した。写真は上海の街。
レコードチャイナ 配信日時:2013年9月22日 8時0分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=76993&type=0
中国が世界一位の大国になるのは不可能?
=深刻な高齢化、男女比のアンバランスがネックに―米メディア
2013年9月18日、米ラジオ局ボイス・オブ・アメリカ(VOA)中国語版は、
「中国が世界一の大国になることは難しい」
と題した記事を掲載、
人口問題が今後経済成長の足を引っ張る
ことになると分析した。
中国はここ30年の急速な経済成長によって、世界第二位の経済大国となった。
中国が世界一の経済大国となることは、もはや既定路線であるかのような分析があるが、このような見方に意義を呈するのは、香港での勤務、居住歴が30年を超えるティモシー・バードソン氏だ。
彼は最も早く中国市場の投資銀行に進出した人物だ。
彼は近頃著した
『よちよち歩きの巨人:中国が今後直面する脅威』
という書籍で、中国が向き合うことになる一連の難問を記述している。
彼によると、今後中国が直面するのは人口構造の問題であり、それは以下の4つに現れるという。
●.1つ目は、労働力の減少が始まり、賃金の上昇によって競争力が失われること。
●.2つ目は高齢化。
●.3つ目は男女比の著しいアンバランス。
●.4つ目は総人口の減少だ。
国連の最も控えめな見積もりによると、
今世紀末頃には中国の人口が現在の3分の2にまで減少
するという。
3分の1の「5億人」にまで減少するという予測もあり、米国の人口と同等になるという。
バードソン氏は、
「人口の深刻な減少の中で経済成長を持続できた国は存在しない。
2030年代には、中国の経済成長が2%を保っていられれば御の字(おんのじ)だろう」
と述べた。
バードソン氏は、中国当局は経済成長のあるうちにこの難問を解決しておくべきだと指摘し、
「できるだけ抜本的な改革をしなければならない。
2000年以降中国は眠った状態にあり、何らの改革も行われていないからだ」
と語った。
』
どうもよくわからない。
日本や韓国の人口減少は、人口が過飽和したために起こっている。
経済学は労働人口から成長理論を導きだす。
現在日本は若者が余っており、就職難にまで陥っている。
経済学をそのまま適用すると、若者が溢れているいまの日本は急速成長していなければならないはずである。
だが実際には職のない若者はニート化して、親に居候して親の財産を食いつぶしている。
成長どころか、経済の落下に貢献している。
この問題に対して経済学は口をつぐんで知らん顔して、見ないふりをしている。
「少しは、まじめに考えろ。
過去の理論を鵜呑みにするのではなく、現実に見合う経済理論を導きだせ」
と思うのだが、そんなことはカエルの面にションベンと経済学者は受け流す。
昨今の経済学はまったく当てにならない、
ということで登場してきたのが生態学。
いわく、
「日本も韓国も人口過飽和を起こしている、よって人口は減少傾向に向かう」
これが生態学からの説明。
少なくとも、経済学よりも現状を説明していることは確かである。
簡単にいうと
「人間という生物が過飽和してしまったため、生物の本能はバランスをとるため、減少を選択している」
ということである。
すべての生物は与えられた環境の中で生き延びるようにプログラムされている。
よって戦争のような人為的な事件がなくして「人口減少」が発生しているということは、生物の生き延びるために刷り込まれたプログラムが発動しているとみたほうがわかりやすい。
つまり、少なくとも日本と韓国の自然環境は現在の人口を許容する大きさをもっていないっということである。
ということは、環境と人口がバランスを回復するまで、今後、人口は減り続ける、ということになる。
ウソかマコトかしらないが、増えすぎたネズミは本能に操られて海に入っていくという。
そうすることによって生態系環境と個体数のバランスを回復するという。
なら日本の生態系は、あるいは韓国の生態系はどれほどの人間許容量を持っているのだろうか。
そんなことはわかりようがないが、その国がもっとも安定するとされる「適正人口(あるいは静止人口)」がそれに近いのではなかろうか。
まず、日本では1億人以下、韓国なら4千万人以下が当面の数値となるだろう。
いまの日本の人口減から計算すると、日本はそれを21世紀の中頃には達成すると言われている。
日本人口の最新データを見てみる。
発表は1カ月前である。
『
日本経済新聞 2013/8/28 19:22
http://www.nikkei.com/article/DGXNASFS2704B_Y3A820C1MM8000/
生産人口、初の8000万人割れ 総人口4年連続減
総務省が28日発表した住民基本台帳に基づく3月末時点の人口動態調査によると、
日本人の総人口は「1億2639万3679人」と、4年連続で減少した。
死亡数が出生数を上回る自然減が過去最大を更新したことが響いた。
15~64歳の生産年齢人口は7895万7764人と、初めて8000万人台を割り込み、全体の62.47%まで縮小した。
生産年齢人口の減少は日本経済の潜在成長率を押し下げる要因となる。
住民基本台帳の人口は3月末時点で住民票に記載している人数。
今回調査から3カ月を超えて日本に滞在する外国人が対象に加わった。
日本人と外国人を合わせた総人口は「1億2837万3879人」、生産年齢人口は8062万6569人となる。
働き手として外国人が一定の役割を果たしていることがうかがえる。
日本人の総人口は前年より「26万6004人」減った。
下げ幅は最も多かった前年を上回った。
6年連続の自然減は22万6118人に達した。
出生数は102万9433人と、過去最低を更新した。
死亡数は125万5551人と、12年ぶりに減ったものの、差し引きでマイナスになった。
生産年齢人口の割合は62.47%で、前年比で0.85ポイント低下した。
過去最大の縮小幅だ。年齢階級別の集計を1994年に始めたころと比較すると、7.18ポイント減。約20年間で764万人の労働力が失われた計算になる。
高齢化が進み、65歳以上の老年人口は3083万4268人と、3000万人台に乗った。
人口割合は24.4%に広がった。
前年からの拡大幅は0.97ポイントと最大だった。
東京、名古屋、関西の三大都市圏の人口は全体の50.88%。
名古屋圏(愛知県、岐阜県、三重県)は初めて減少した。
39道府県で人口が減り、秋田、青森、福島の3県は減少率が1%を超えた。
福島県は県外に転出する社会減が1万971人で、全国最多だった。
「原子力発電所事故による人口流出に歯止めがかかっていない」(総務省住民制度課)とみている。
』
単純に計算すると1年に「26.6万人」の減少だと、1億2639万人が「1億人」になるのには99年かかることになる。
2639/26.6=99.2年
ということは、西暦2200年のはじめには間違いなく1億人を切ることになる。
しかし、アメリカ商務省その他の発表では今世紀の半ばには1億人を切ると試算している。
それは、ベビーブームで生まれた世代がドッーといなくなり、合わせて少子化が更に進展していると見込まれているからである。
どちらにしても、日本は「人口1億人へ向けて」歩んでいると思える。
今後、1世紀にわたって人口増をもたらすイベントがあるとは思えない。
生態的には人口減少を進展させるために
生物としての人間男子のもつ「生殖遺伝子」数は減少
していると言われている。
また、ここ1世紀ほど安定していた気象状況は大きく不安定化し、いわゆ
「激甚気象周期」へ入ってきている
という。
生物個体も環境も、間違いなく人口減少の方向へ動いているいことは確か
だろうと思われる。
さて、話を中国に戻す。
若年人口が増えると、生産力があがり経済は成長すると経済学者はいう。
それで手ひどい失敗したのが中国。
毛沢東は「産めよ増やせよ」を奨励。
それによって経済発展を指向した。
中国は象徴的言葉である「人海戦術」をつくりだした。
結果は大失敗。
中国を悲惨な状況に陥れた。
その中国を救ったのが「一人っ子政策」。
これで中国は現今の素晴らしい繁栄を導くことができた。
経済学者のいう
「若年人口が増えると、生産力があがり経済は成長する」
というのは、ウソばっかりというのがこのことでもわかる。
人口増加は貧困を招くのである。
●.日本や韓国は成長期にあって人口を増やすことによって富を手に入れた。
●.しかし、中国は成長期にあって人口を抑えることによって富を手に入れている。
まるで正反対の動きになっている。
ここで問題が出てくる。
日本や韓国の人口減少は生態的、つまり人間という生物が与えられた環境のなかで生き延びるために選択している言わば「本能」である。
中国の人口抑制は生態的なものではない、
動物の本能によるものではない。
「ふたりっ子」なら悲劇はおきない。
なぜなら、男の子と女の子だからである。
しかし、「一人っ子」となると、どちらを生むかということになる。
儒教の論理からすると「男の子」になる。
これが何をもたらすか。
このもたらすものを象徴的に論じたのが上の記事だとは思うのだが。
「女がいなくなる」
というのは、生物界にとってとんでもないことである。
いったい今後、中国では何が起こるのだろうか。
人類が初めて出会う、人間による壮大な実験、
とも言える。
これは人間の浅知恵なのか、それとも生物の深淵をのぞいた壮挙なのか?
仮に「一人っ子」政策が他国、例えば西欧や日本で行われたとしても壮大な実験にはならない。
というのは、生まれてくる子は、男でも女でもいい、という考えが根底にあるからである。
これが、中国で行われるからこそ、人類の壮大な実験になるのである。
とはいえ、今世紀末に「5億人」というのは少々マユツバとしか思えるが。
『
レコードチャイナ 配信日時:2013年9月28日 16時10分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=77156&type=0
<数字で見る中国>
60歳以上の人口が初の2割超=増加ペースは1日400人―北京市
2013年9月24日、北京市が発表した2012年末時点での老年人口に関するレポートによると、60歳以上の人口は1日約400人、80歳以上の人口は1日約100人増え続けているという。
中国新聞網が伝えた。
2012年末の北京市の総人口は1297万5000人で、そのうち60歳以上の人口は262万9000人となり、2011年から15万人増加した。
総人口に占める割合は、19.4%から20.3%に増加し、初めて20%を超えた。
また、2011~2012年に80歳以上は約3万9000人、90歳以上は約3000人、100歳以上は65人増えた。
1日に換算すると、60歳以上は約400人、80歳以上は約100人増えていることになる。
北京市民政局の李紅兵(リー・ホンビン)副局長は
、「2040年には北京市の総人口の3分の1が60歳以上となる」
と明かしており、急速に進む高齢社会への対応が迫られている。
』
【「底知らず不況」へ向かう韓国】
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