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朝鮮日報 記事入力 : 2013/09/19 08:35
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2013/09/19/2013091900055.html
【コラム】韓国だけが金融危機を回避できるという思い込み
2008年4月にポールソン財務長官(当時)が北京を訪れた。
中国の王岐山副首相(当時)とは15年来の友人だった。
王副首相はウォール街の混乱したムードを懸念した。
大爆発直前の陰鬱(いんうつ)としたニュースが時折伝えられ始めたころだった。
ポールソン財務長官は中国が1兆ドル近くを米国に投資した最大の債権者だという事実を直感した。
そして、米国政府が金融危機を防ぐために苦心していることを熱心に説明した。
5カ月後にリーマン・ブラザーズが破綻し、モルガン・スタンレーまでもが破綻の危機に追い込まれた。
金融恐慌状態だった。
ポールソン財務長官は金曜日の午後、ブッシュ大統領(当時)に慌てて電話をかけ
「モルガン・スタンレーを救うには、週末に大統領が自ら胡錦濤国家主席(当時)に電話をかけなければならないかもしれません」
と告げた。
すると、ブッシュ大統領は理解できないというように
「それはハドリー(当時の国家安全保障問題担当大統領補佐官)に相談してほしい」
と答えた。
ポールソン財政長官は翌日、王副首相と深夜の電話会談を行い、救済融資を行う用意があるかどうか探った。
王副首相からは結局、ポールソン財務長官が期待したような答えを聞くことができなかった。
これはポールソン財務長官の回顧録に登場するエピソードだ。
新興国に助けを求める経済大国の裏の姿が哀れだ。
ブッシュ大統領が胡主席に助け舟を求める電話をかけたとすれば、歴史的な瞬間として記録されたことだろう。
世界的な金融危機が繰り返されるうちに、いくつかの法則が整理された。
金融危機は感染性が強い。
一国に端を発した危機は、すぐに他国にも伝染する。
感染経路も不規則だ。
1997年のアジア通貨危機は、数カ月後に中南米に飛び火し、さらに海を越えてロシアに拡大した。
次にどこで危機が起きるかは予測ができない。
危機が起きれば、大半の国で政権が交代し、騒ぎは国家経済を30%前後破壊しないと収束しないという法則もある。
5年の間に米国に続き、17カ国が連携して持ちこたえていたユーロまでもがやられた。
そして、どの国も金融危機を避ける手段はないという最も重要な教訓が残った。
米国が泥沼からはい出そうとしている最近、中国が渦中に巻き込まれていることを見れば分かる。
5年前の段階で、中国も不動産バブルがこうして弾けるとは想像もできなかったはずだ。
米国が金融緩和政策を縮小すると発表して以降、インド、インドネシア、ブラジル、トルコが衝撃に見舞われた。
それに対し、韓国政府は10億ドルの外貨建て国債を過去最低の金利で発行したことを喜んだ。
「最優良」の国家として扱われたという誇りだ。
政府当局者は韓国だけがうまくいっていると余裕を見せた。
現在の金融危機の波紋は二つの形態に分類できる。
1].1997年と2008年に韓国が経験した為替の混乱が一つ。
2].もう一つは日本のように自国通貨が上昇することだ。
1].の韓国は外貨不足で自国通貨が暴落するショックを骨身にしみて味わっており、それを改めて説明する必要はない。
しかし、2].の日本のように困難な経済状況とは無関係に自国通貨が突然上昇し、不況を加速させるという衝撃は韓国がいまだかつて経験していない。
スイスとデンマークは08年以降、そうした不況を経験している。
ユーロ圏に属さない両国は、自国通貨が上昇して頭を痛めている。
ドルとユーロが暴落した結果、デンマーククローネとスイスフランが買われた格好だ。
スイスはスイスフランの上昇を防ぐため、通貨発行を増やし、外貨を買い続けた。
1000億ドルにも満たなかった外貨準備高は、現在では5000億ドルを超えた。
デンマークは政策金利をマイナスに引き下げ、ショックを最小化しようと必死だ。
それでも過去4年間の成長率は、デンマークがマイナス0.85%、スイスが0.98%にとどまった。
両国はいすれも危機回避に膨大なコストをかけている。
不吉なことに、ウォン相場は上昇の兆しを見せている。
急激なウォン高はまず輸出企業に打撃を与え、次にホットマネーを呼び込むことになる。
そうした傾向が3カ月以上続けば、ソウル外国為替市場は一定のタイムラグを置き、再び混乱することが避けられない。
素人の目には韓国の外貨準備高3300億ドルが大きな額であるように思える。
専門家はその資金がどこに縛られているかや、危機が起きても速やかに引き出せないことを知っている。
韓国経済と米国の金融市場をつなぐロープは、米中間のロープと同様に連鎖爆発を起こす確率が高い。
二度の危機が外部からの衝撃による「外傷」だったとすれば、
今の韓国経済は体内で内臓がやられる「内傷」に苦しんでいる。
ドアを閉ざした飲食店が増え、企業の投資意欲は極度に低迷している。
地方自治体はデトロイトのような破産状態に向かっている。
われわれだけ地雷を避けられたと笑っている場合ではない。
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聨合ニュース 2013/09/22 11:53
http://japanese.yonhapnews.co.kr/economy/2013/09/22/0500000000AJP20130922000500882.HTML
韓国経済 日本型長期不況の可能性も=専門家指摘
【ソウル聯合ニュース】
韓国の経済団体、全国経済人連合会(全経連)は22日、民間の経済専門家42人を対象に「低成長克服のための政策方向」に関するアンケートを行った結果、
95.2%が韓国経済の低成長が深刻な状況
だと回答したと明らかにした。
景気判断や政策ミスで「失われた20年」を経験した日本の長期不況が韓国で再現する可能性について、73.8%が「可能性が高い」と答え、強い懸念を示した。
理由としては消費・投資不振(45.2%)や少子高齢化(41.9%)などが挙げられた。
韓国経済は世界的な金融危機以降、急速に回復したが、堅調な成長を維持できず、
2011年4~6月期から8期連続で0%台の成長にとどまった。
今年4~6月期に1.1%に上昇し、0%台の低成長から抜け出した。
低成長克服のために最も必要な政策として、69%は企業投資の活性化を挙げた。
投資の活性化のためには規制緩和、外国人投資誘致などが必要と回答した。
全経連の関係者は「低成長局面にある韓国経済が突破口を見いだすためには強い危機意識が必要だ。民間経済の活力を回復するためには企業規制緩和を通じた投資活性化政策が急がれる」と述べた。
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【「底知らず不況」へ向かう韓国】
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