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朝鮮日報 記事入力 : 2013/08/08 08:49
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2013/08/08/2013080800615.html?ent_rank_news
外資系銀行の韓国撤退ラッシュで金融市場の懸念拡大
2009年に金融持ち株会社の新韓金融持株は、破産した米大手投資銀行リーマン・ブラザーズで働いていた韓国人社員を集め、アジアを舞台にする企業上場専門会社の設立を推進した。
香港に設立されたその会社には、リーマン・ブラザーズの元香港法人代表も加わる予定だった。
しかし、グループ幹部が待ったをかけた。
韓国市場でも収益が上がるのに、無理をして海外に進出する必要はないとの判断が働いた結果だった。
当時の経営陣の判断は一見正しかった。
韓国の金融市場は予想よりも早く危機を克服し、再び成長軌道に乗った。
09年には当時外資系銀行だったスタンダード・チャータード銀行は4326億ウォン(現在のレートで約374億円)という過去最高の純利益を上げた。
しかし、4年たった現在、韓国の金融市場では外資系金融機関の撤退ラッシュが続いている。
保険業界でニューヨーク・ライフ、ING生命が撤退済みまたは撤退予定で、銀行では先ごろ、HSBCがリテール部門からの撤退を決めた。
さらにスタンダード・チャータード銀行が6日、韓国でのれんを10億ドル(約960億円)償却したと発表し、
韓国の金融市場にはもはや魅力がないとの立場を鮮明にした。
■過去10年で7行が撤退
外資系金融機関の韓国からの撤退は、今に始まったことではない。
2001年以降、HSBC以外にも、日本の旧あさひ銀行(りそな銀行、埼玉りそな銀行の前身)、米ハワイ銀行、カリフォルニア・ユニオン銀行、中東のアラブ銀行など
7行が韓国から撤退した。
金融監督院によると、通貨危機直後の1999年、韓国で営業していた外資系銀行は46行だったが、昨年時点で39行まで減少した。
銀行だけでなく、オランダ系保険会社ING、英系アビバなど保険各社も韓国市場からの撤退作業を進めている。
韓国政府が掲げる「アジア金融ハブ」構想とは正反対の状況だ。
外資系金融機関の撤退は、韓国金融市場の収益性が急速に低下しているためだ。
HSBC韓国法人の純利益は、09年の3261億ウォン(約282億円)から昨年には1874億ウォン(約162億円)に急減。スタンダード・チャータード銀も同じ期間に4326億ウォン(約374億円)から2041億ウォン(約176億円)に利益を減らした。
韓国金融市場の収益性低下は、
実体経済が低迷し、低成長が定着した
ことに伴うものだ。
11、12年の韓国の経済成長率はそれぞれ2.3%、2.0%で、今年も2%台半ばの成長にとどまるとみられている。
金融研究院のイ・ユンソク研究委員は
「金融は基本的に実体経済が成長しなければ収益が上がらないが、韓国経済は高成長を続けるのが難しい状況だ。
世界を相手にする外資系銀行にとって、韓国市場が魅力を欠くには仕方ないことだ」
と述べた。
■飽和状態の韓国金融市場
金融市場の成長が低迷する中、韓国の金融機関が狭い国内市場で過当競争を展開していることも、外資系金融機関が韓国から撤退する要因となっている。
国民、新韓、ウリ、ハナなど市中銀行は狭い国内市場に7800店舗を展開し、営業競争を繰り広げている。
全ての銀行の業務範囲は、庶民から中小企業、大企業に至るまでほぼ全ての分野にわたる。
LG経済研究院のチョン・ソンテ研究委員は
「世界100大銀行には、韓国の銀行が6行含まれているが、100大銀行で国内営業に全力を集中しているのは、韓国の銀行だけだ」
と指摘した。
韓国の銀行の収益にしめる海外の割合は3%前後にすぎない。
過当競争の副作用は、景気低迷が長期化する中、本格化しようとしている。
今年上半期の韓国の銀行18行による合計純利益は2兆8000億ウォン(約2420億円)で、前年同期の約半分となった。
07年には新韓銀行だけで2兆500億ウォン(現在のレートで約1770億円)の純利益を上げた。
景気が良かった時期に大手銀行が1行で稼ぎ出していた利益を現在は18行合計でようやく稼いでいる計算だ。
ソウル・ファイナンシャル・フォーラムのキム・ギファン会長は
「長期化する低成長、不動産景気の低迷で、企業も家庭も健全なところは資金を借りてまで投資を行わず、銀行が収益を上げられる先がなくなっている。
それでも韓国の銀行は国内市場だけで争っており、銀行1行当たりの取り分は縮小している」
と指摘した。
KDB資産運用のデービッド元副社長は
「韓国の金融市場は資金の行き場がなく、ダイナミックさを著しく欠いている」
と指摘した。
その衝撃を真っ先に受けるのが小規模の外資系銀行だ。
景気が良い時期には外資系金融機関も商売になるが、現在は韓国の金融機関に全て持っていかれ、商売上がったりだ。
■韓国金融業界、世界市場で孤立も
外資系金融機関の韓国撤退ラッシュが表面化し、金融当局も問題の深刻さを認識し、対策に動いている。
金融監督院は先月24日、スタンダード・チャータード銀、韓国シティバンク、ING生命など外資系金融機関の関係者を呼び、緊急会合を開き、対策立案に着手した。
金融監督院関係者は
「外資系銀行の韓国離れは、本社レベルで進むリストラによるものと考えられるが、外資系金融機関が急速に撤退すれば、韓国が世界の金融市場で孤立する可能性があるため、意見を求めた」
と説明した。
外資系金融機関の関係者は
「韓国の金融当局は、実績を上げるための取り締まりばかりで、未来ビジョンには全く関心がない。
このままでは韓国の金融市場は外の人間が全ていなくなり、中の人間だけが残る『ガラパゴス諸島』に転落しかねない」
と批判した。
』
『
朝鮮日報 記事入力 : 2013/08/09 08:33
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2013/08/09/2013080900600.html
韓国で営業中の外資系証券会社、5社が自己資本割れ
韓国で営業している外資系証券会社20社のうち5社が赤字続きで自己資本割れの状態にあることが8日までに分かった。
金融監督院と証券業界によると、今年6月末現在で、韓国スタンダード・チャータード(SC)証券、バークレイズ・キャピタル証券、RBSアジア証券、CIMB証券、BOS証券の5社の韓国支店が自己資本割れ状態であることが確認された。
SC、バークレイズ、RBSは英国に本社を置く投資銀行であり、CIMBはマレーシア系、BOSはシンガポールOCBC(華僑銀行)系の投資銀行だ。
韓国SC証券は、韓国SC金融持株傘下の子会社5社の1つで、2008年の設立当時に投資した資本金は3000億ウォン(約260億円)だったが、現在100億ウォン(約8億7000万円)ほどの自己資本割れを起こしている。
同社は昨年第1-3四半期(1-9月)に連続して純損益が赤字となり、通期の純利益は11億5000万ウォン(約1億円)にとどまった。
SC本社がこのほど、韓国法人ののれんを10億ドル(約970億円)償却したのも、証券子会社の経営不振が一因とみられる。
バークレイズ・キャピタル証券は、2011年と12年に2年連続で純損益が150億ウォン(約13億円)を超える赤字となった。
10年は340億ウォン(約30億円)の利益を出したが、収益性が急激に悪化した。
同社は収益悪化で自己資本割れを起こしたため、昨年230億ウォン(約20億円)の増資を行い、昨年末現在で資本金を557億ウォン(約49億円)に増額した。
RBS証券ソウル支店は、昨年から株式関連業務を中断した。
金融当局関係者は
「RBS証券ソウル支店は、(証券業)免許を返納していないだけで、営業中断状態にほかならない」と述べた。
RBS銀行ソウル支店関係者は「現在証券担当の社員は全て引き揚げた状態だ」
と語った。
金融監督院関係者は
「外資系証券会社は韓国市場に確信を持てずにいるため、消極的に営業しているのではないか」
と指摘した。
今年第2四半期(4-6月)に韓国で営業している国内外の証券会社62社のうち、黒字は41社、赤字は21社だった。
国内の証券会社のうち、自己資本割れ状態はIBK、ハンメク、トーラス、BNG、コリアアセットの5社で、大半が新興の中傷証券会社だ。
』
ソウル株式市場の50%をサムスン・現代自動車・LGの3社で独占する。
そしてこの3社を国が手厚い保護をして守っている。
ということは、韓国の市場とは実質では半分のパイしかない。
これがいわゆる韓国特有の経済の奇形構造である。
実質半分になってしまった経済市場にどうやって外資のウマミがあるのだろう。
「国家はサムスンのためにある」
とするなら、外資の韓国逃亡は終わらない。
1999年に46行だったのなら、この奇形化で半分のパイになった今は、
「23行で十分」
ということになる。
現在39行なら、あと「16行が撤退」する可能性があるということになる。
『
朝鮮日報 記事入力 : 2013/08/12 09:37
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2013/08/12/2013081200718.html
韓国撤退ラッシュの原因は「規制の一貫性欠如」
シンクタンクが報告書で指摘
韓国金融研究院は11日に公表した報告書で、韓国の金融市場で外資系金融機関の営業縮小や撤退が続いていることに対し、「規制の予測可能性や一貫性が劣るため」との見方を示した。
英HSBCは先月、韓国で個人向け金融(リテールバンキング)事業から撤退することを決めた。
また、英スタンダード・チャータード銀行は先ごろ、韓国で会計上ののれんを10億ドル(約960億円)償却したと発表した。
このほかにも、
2003年以降、銀行13行、保険会社5社、証券会社6社、資産運用会社4社など、計31の外資系金融機関が韓国を離れた。
報告書はこうした撤退ラッシュについて「韓国の金融規制が、過剰または韓国人と外国人間の不平等といった問題ではなく、国際的な整合性が不足しているという問題がある。
規制の予測可能性や一貫性の問題も、外資系金融機関の韓国離れと関連が深い」と分析した。 金融規制がグローバル・スタンダードとかけ離れている上に随時変更され、ほかの規制との衝突を誘発するため、外資系機関の営業に支障が生じた可能性があるということだ。
報告書は
「監督当局は外資系金融機関の撤退で消費者や預金者に被害が出る可能性に徹底して備えるべきだ」
としたほか
「一度撤退した金融機関が韓国市場に再参入する際のペナルティーを確実にするとともに、まだ韓国に参入していない金融機関が新規参入しやすい環境を作る必要がある」
と助言した。
報告書は一方で、現在の撤退ラッシュは韓国の金融市場に大きな影響を与えないとの見方を示した。
報告書を作成したキム・ウジン研究委員は
「撤退した金融機関を見ると、本社レベルで事業ポートフォリオを調整した結果として(撤退を)決めたケースが多い」
と述べ、撤退は一時的な現象にとどまる可能性が高いと予測した。
』
データの内容が違うようだ。
頭の記事では「2001年以降、7行が韓国から撤退」したとある。
上の記事では「2003年以降、銀行13行が撤退」とある。
倍近い銀行が撤退したことになる。
どういうことなのだろう。
今の韓国の雰囲気では、去ったものは返らなし、新たな大手の参入もないであろう。
でも中国の傘下に入ることを見越してアプローチしてくる冒険的金融機関も存在するのではないだろうか。
『
サーチナニュース 2013/11/11(月) 14:53
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2013&d=1111&f=business_1111_055.shtml
欧米金融機関が韓国からの相次ぎ撤退……中国企業がシェア増狙う
韓国金融委員会は11日、2008年の金融危機以来、韓国から撤退もしくは規模の縮小を行った外資系金融機関は15社に達したことを明かした。
韓国の金融市場をけん引してきた米国系、英国系の金融機関が撤退する一方で、中国の金融機関が韓国でのシェア獲得に向けて動いている。
環球時報(電子版)が報じた。
メリル・リンチやHSBCといった米英金融界のリーダー的企業のほか、各ヘッジファンドや保険会社が韓国から相次いで撤退していることについて、韓国金融監督院の関係者は
「外資系金融機関は事業構造の改革を進めており、韓国市場で理想的なパフォーマンスを得ることができなかったため」
と分析した。
2012年にはすでに韓国から大手企業が撤退を始めていた。
米ゴールドマン・サックスは12年11月に韓国のアセットマネジメント(資産運用)部門閉鎖を決定したほか、HSBCホールディングスも一部業務の削減を決定、金融機関ではないものの、ポータルサイト運営の米Yahoo!も韓国市場から撤退した。
欧米の金融機関が撤退する一方で、中国金融機関が韓国で存在感を強めている。
中国工商銀行は支店数を2008年の2店から13年には4店まで増やし、行員数も98名まで増やした。
また、中国銀行や中国建設銀行の韓国国内における資産規模も大幅に増加している。
』
『
聨合ニュース 2013年 11月 11日(月)
http://japanese.yonhapnews.co.kr/economy/2013/11/11/0500000000AJP20131111000700882.HTML
韓国金融市場 英米系撤退し日系などは組織拡充
【ソウル聯合ニュース】
韓国の金融市場で外資系金融会社の勢力図が変化している。
市場をリードしてきた英米系は2008年のリーマン・ショック後、銀行や保険、証券、資産運用、ローンなどで計12社が事業撤退または規模を縮小した。
その一方で日本系や中国系が成長している。
韓国の金融業界と金融委員会によると、リーマン・ショック後に韓国市場から事業撤退・縮小した外資系金融会社は15社に上る。
銀行業ではリーマン・ブラザーズやメリルリンチが撤退し、HSBCがリテール部門から手を引いた。
証券業をみるとリーマン・ブラザーズ証券やプルデンシャル証券などが撤退し、資産運用ではプルデンシャルやゴールドマン・サックスが事業を整理したか撤退を宣言した。
これら外資系は英米系がほとんどで、それ以外もドイツ、オランダ、フランスとすべて欧州系だ。
金融監督院の関係者は
「英米系は本店の状況が芳しくなく、再編が進んでいる。
韓国市場で成果を得られなかったのも原因」
と説明した。
一方で、中国系と日本系の金融会社は資本金、店舗網、人員などを拡充している。
中国の経済力拡大を背景に、中国工商銀行の自己資本は今年6月末に1896億ウォン(約176億円)と、2008年6月末の約3倍に増えた。
総資産も4兆907億ウォン、行員数が98人、店舗が四つとほぼ倍増。
中国銀行と中国建設銀行も総資産が3~4倍に拡大した。
日本の銀行は円安効果を追い風に韓国市場で裾野を広げようとしている。
三井住友、みずほ、三菱東京UFJなどは資本金を約2倍に増やし、市場攻略の準備を整えた。
』
【「底知らず不況」へ向かう韓国】
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