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朝鮮日報 記事入力 : 2013/08/01 12:30
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2013/08/01/2013080101537.html
有名大学でもソフトウェア関連学科は定員割れ
ソフトウエア開発学科の卒業生、5年連続で減少
大学でソフトウエア開発の学科はあまり人気がない。
韓国の有名大学でもコンピュータ工学など関連学科は定員を満たすことさえ難しくなっている。
このような現状を受け韓国のソフトウエア業界では将来を心配する声が上がり始めている。
韓国科学技術院(KAIST)では新入生は1年の教養課程を修了してから専攻を選ぶことになっている。
2000年代の前半、IT(情報科学)が脚光を浴びていた頃には電算学科の人気は電子工学を上回っており、例えば2001年には1年生529人のうち129人が電算学を選んだ。
つまりKAISTの学生の5人に1人がソフトウエアを専攻していたのだ。
ところが後にITバブルが崩壊した影響で、ソフトウエアの人気は今もなお復活していない。
2012年にはソフトウエア開発の専攻を希望する学生は952人中52人にとどまった。
「5人に1人」が「20人に1人」にまで落ち込んだのだ。
ソウル大学コンピュータ工学科は2010年まで電気工学科と共に電気・コンピュータ工学部として新入生を募集し、2年生に進級するときに専攻を選ぶことになっていた。
ところが2010年の場合、定員55人に対して志望した学生は45人にとどまり、10人の定員割れを記録した。
これはこの年だけのことではない。
定員割れは06年から5年連続で続いているのだ。
そのため昨年からは科ごとの募集に変更されたが、それでも現状は変わっていない。
昨年1月にソウル大学の随時募集で最年少合格者となった16歳の受験生は、ソウル大学のコンピュータ工学科ではなく延世大学歯学部に進学した。
四年制大学のソフトウエア専攻学科卒業生の数も減少している。
昨年は電算学やコンピュータ工学など関連学科の卒業生の数は1万7188人にとどまった。
2008年に1万9707人とピークを記録した後、卒業生の減少傾向は今も続いているのだ。
サムスン電子は今年5月、
5年で1700億ウォン(約150億円)を投資し、5万人のソフトウエアエンジニアを養成する計画
を発表した。
具体的には全国26の大学とソフトウエア開発者養成に向けた協約を結び、サムスン側が希望する専攻科目を開設した大学には支援を行うというものだ。
これは現状を打破するための苦肉の策だ。
』
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朝鮮日報 記事入力 : 2013/08/01 12:45
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2013/08/01/2013080101607.html
韓国のソフトウェア人材不足は国家的非常事態レベル
インド南西部カルナタカ州の都市ベンガルルの空港から車で1時間の距離にあるサムスン電子ソフトウエア研究所の敷地内では、第4研究棟の新築工事が進んでいる。
既にある12階建ての研究所内に入ると、工科系大学を卒業した研究員が仕切られた作業机に座り、コンピューターでの作業に熱中していた。
アロクナ・デ最高技術責任者(CTO)は
「現在三つの研究棟にソフトウエア開発人材が4500人おり、年末には5000人に増える」
と説明した。
ここだけではない。
デリーにもサムスン電子の研究所が2カ所あり、それぞれ約2800人、1700人が勤務している。
サムスンのソフトウエア開発関連の雇用機会は約9000人分がインドにシフトしていることになる。
サムスンが遠く離れた土地にソフトウエア開発拠点を設けたのは、生き残りを懸けた差し迫った事情があるためだ。
サムスン電子はハードウエア製造では世界最強に数えられる存在となった。
が、ハードウエアを支配するソフトウエアでは世界一流に程遠いのが現状だ。
問題はハードウエアの力がますます弱まり、ソフトウエアが市場を支配するようになっている点だ。
携帯電話端末、自動車、造船、航空、医療機器、通信の分野で付加価値を高める上で重要な役割を果たすのはソフトウエアだ。
全ての産業分野で「ソフトウエア革命」が進んでいるにもかかわらず、韓国では「革命戦士」が絶対的に不足している。
最近数年でサムスン、現代自動車、LGなど主な大企業が海外で採用したソフトウエア関連人材は少なくとも2万人を超える。
サムスン電子のソフトウエア関連人材は全体で3万6000人おり、
うち半数近い1万6000人はインド、ウクライナ、エチオピア、カンボジアなど61カ国出身の外国人が占める。
2011年には1人当たり国民所得が年間690ドル(約6万8000円)にすぎないバングラデシュのダッカにまで研究所を設けた。
サムスン幹部は
「韓国では人材をいくら集めても到底解決できない」
と話した。
サムスンだけではない。
現代自動車グループの鄭夢九(チョン・モング)会長は最近、17年までにソフトウエアエンジニアを3000人まで拡充することを指示した。
20年までに自動車機能の差別化は90%が電機・電子分野でなされ、
うち80%はソフトウエアに左右されるという見通しが示されている。
サムスン経済研究所は、ソフトウエア産業の爆発的成長を考えれば、
今後5年間にソフトウエア関連人材が50万人不足すると試算した。
国家的な「準非常事態」にほかならない。
』
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朝鮮日報 記事入力 : 2013/08/01 12:39
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2013/08/01/2013080101604.html
ソフトウエアを輸入に依存する韓国製造業
質・量ともに不足する人材
先月26日、慶尚南道巨済市にある大宇造船海洋の玉浦造船所を訪れた。
面積400万平方メートルの造船所内にはドリルシップ(海底掘削船)、FPSO(浮体式生産貯蔵積出設備)などの洋上プラントの建造作業が10カ所で行われていた。
大宇造船海洋が現代重工業、サムスン重工業などと共に昨年受注した洋上プラントは220億ドル(約2兆1500億円)。
しかし、内実は異なる。
電機、機械、安全システムなどの重要ソフトウエアは輸入にほぼ100%頼っている。
ドリルシップの設計は英アベバ、独ボカドのソフトウエアで行っている。
航海、停泊用のソフトウエアはシステム本体をオランダのCTシステムズ、運用体系を米マクラーレンがそれぞれ開発したものだ。
安全システムは英ハニウェルの製品だ。
主なシステムに国産は皆無だ。
それが造船世界首位・韓国の現実といえる。
産業技術評価管理院のプログラムディレクター、ハン・サンチョル氏は
「韓国が造船業界で1位というのは、冷静に言えば、鉄の塊を溶接し、組み立てを行うのが世界一という意味だ」
と皮肉った。
■韓国の製造業は転落の危機
韓国は第2次世界大戦以降、後発の工業国としてはほぼ唯一、造船、メモリー半導体、液晶テレビ、携帯電話端末、自動車など主な製造業分野で先進国を破り、世界首位または世界的な大国へと浮上した。
西欧と日本を追い掛け、大規模な資本投資、優れた工程技術を武器に成し遂げた成果だ。
しかし、そこからの飛躍をできずにいる。
製造業の全盛期は既に古い話になろうとしている。
電子、自動車、造船など従来型の製造業にソフトウエアを組み合わせる時代へと環境が急変したからだ。
韓国はそれに対する変化も備えも足りない。
現代自動車グループは昨年4月、車両用半導体、電子制御ソフトウエアの専門会社「オートロン」を設立すると発表した。
鄭夢九(チョン・モング)会長は役員を集め、
「機械では追い付いたが、電装が問題だ。
韓国版のデンソーをつくらなければならない」
と訴えた。
現代自は実際、エンジンなど重要部品を制御する中央処理装置(CPU)と内装ソフトウエアを外国製に過度に依存している。
電装用半導体は独インフィニオン、米フリースケール、日本のルネサス・エレクトロニクスにほぼ全量依存している。
半導体に内蔵されているソフトウエアは独ボッシュ、コンチネンタルが大手だ。
これらソフトエアのソースコードは解読が不可能なブラックボックス状態なので、模造することも不可能だ。
現代自の下請け企業の技術担当常務は
「現代自がソフトウエア能力や人材を育成できなければ、ドイツや日本の自動車を追い抜くことは永遠にできない」
と断言した。
■「ギャラクシー以降」に懸念
「ギャラクシー以降を考えるとお先真っ暗だ」―。
サムスングループ幹部の言葉だ。
同幹部は
「アップルがiPhoneを投入したことをきっかけとするスマートフォン(高機能携帯電話)の衝撃は、サムスンには大きな試練だったが、結果的には幸いだった」
と語った。
世界の携帯電話市場が従来型の携帯電話端末中心のままだったとしたら、サムスン電子は既に中国の携帯電話メーカーに追い付かれていたとみられるからだ。
アップルがつくり出したスマートフォン時代に一足早く追随したことで、中国との差を維持することができた。
しかし「スマートフォン以降」が不透明だ。
新たな市場を創造するソフトウエアの力量が不足しているからだ。
従来型の携帯電話端末が主流だった2008年、サムスンのソフトウエア人材は1万3000人だった。
その後、人材を急速に拡充し、今年「ギャラクシーS4」を発売した時点で3万6000人に増えた。
5年で3倍になった計算だ。
サムスン幹部は
「ソフトウエア関連人材を片っ端からかき集めても、ギャラクシー一つを進化させることにさえ力不足だ。
韓国はソフトウエア人材の量も質も問題だ」
と指摘した。
LG電子は3年前、スマートフォンの開発がうまくいかず、会社が存亡の危機に直面したとまで言われた。
その後、社内に「ソフトウエア能力強化センター」を設置し、地方の工科系大学まで回り、人材確保に努めた。
インド研究所のイ・ヒョンジュン所長は
「携帯電話1機種を生産するのに数千万行からなるプログラムが必要で、
プログラムの行数は毎年数十%ずつ増えている。
韓国国内で輩出されるソフトウエア人材だけでは到底間に合わない」
と指摘した。
韓国製造業がソフトウエア革命でどれだけ孤立しているかは、政府統計からも読み取れる。
ハードウエアに内蔵されている高付加価値ソフトウエアの国産化率は、自動車とロボットで5%、造船で4%、国防で1%にすぎない。
重工業など製造工程に必要な設計・3Dシミュレーションプログラムはほぼ100%を輸入している。
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朝鮮日報 記事入力 : 2013/08/01 12:32
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2013/08/01/2013080101541.html
ソフトウエア活用度高め市場創出を
韓国のソフトウエアの活用度と産業の効率性を先進国レベルに引き上げれば、41兆1000億ウォン(約3兆5800億円)規模の市場が生まれると試算されている。
代表例がヘルスケア産業だ。
最近米国では高齢者や障害者などが病院に行かず、自宅で遠隔診療を受ける産業が急浮上している。
ホームヘルスケアは、患者の血圧、脈拍、血糖値などのデータを有線、無線のネットワークで病院に送り、常時管理するシステムだ。
IBM、インテル、ヒューレット・パッカード(HP)、ゼネラル・エレクトリック(GE)など世界的なIT企業も先を争ってヘルスケア市場に参入している。
2012年に米国のホームヘルスケア市場は112兆ウォン(約9兆8000億円)規模と推定され、これは米国のソフトウエア市場の規模の約27%に相当する。
一方、韓国のホームヘルスケア市場の規模は1兆9000億ウォン(約1700億円)で、ソフトウエア市場全体の9%にすぎない。
韓国は世界の建設市場でのシェアが10年時点で4.8%を占め、世界7位(韓国建設経営協会調べ)にランクされる「建設業大国」だ。
しかし、建設エンジニアリングの受注規模はシェアが1.9%にすぎない。
建設業のソフトウエア活用度が低いからだ。
フィンランドではほとんど全ての建設会社と設計事務所が企画、設計、施工、維持の全サイクルにかけ、建築物の情報を3D(3次元)で管理するBIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)と呼ばれるシステムを使用している。
しかし、BIMを活用している韓国の建設会社は数えるほどしかない。
サムスン経済研究所によると、韓国のソフトウエア産業の規模は198億ドル(約1兆9400億円)で、経済協力開発機構(OECD)加盟18カ国で8位(09年現在)だが、競争力では14位にとどまっている。
ソフトウエア活用度は米国、日本、英国の3カ国の平均値と比較して49%にすぎない。
あるソフトウエア専門家は「(ソフトウエア産業の規模は)ソフトウエアの活用度を先進国レベルに引き上げることで31兆9000億ウォン(約2兆7800億円)、効率性を高めることで9兆2000億ウォン(約8000億ウォン)、合計41兆1000億ウォンの拡大効果を生む」と試算した。
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朝鮮日報 記事入力 : 2013/08/01 12:27
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2013/08/01/2013080101535.html
「ソフトウエア人材不足、ネットカフェの若者を活用せよ」
なぜソフトウエアが重要なのか。
韓国経済はこれまで、ソフトウエアではなくハードウエアの分野で世界レベルの競争力をつけ、経済成長を遂げてきた。
だが、近年の状況は根本から変化してきている。
ソフトウエアがハードウエアの競争力を決める時代が来たためだ。
いくら素晴らしい携帯電話を作っても、今以上稼ぐのは難しい。
中国やインドのハードウエア技術が目覚ましい発達を遂げているうえ、技術の差別化が限界に達しているからだ。
しっかりとした付加価値を創造して成長を遂げ、働く場をつくるには、今からでもソフトウエアに目を向けなければならないのだ。
価格帯の高いスマートフォン市場を開拓したのは、紛れもなくアップルが持つソフトウエア分野における競争力だった。
最も良いタイミングで最も適切な量の燃料を噴射し、最も燃費の良い「未来の車」を作るには、車のさまざまな情報を総合して瞬間的に燃料噴射量や時間を決定するソフトウエアが必要だ。
それは航空機や船舶でも同じだ。
韓国のソフトウエア産業は労働力の需給バランスの悪さが非常に深刻だ。
ソフトウエア需要が今後増え続けるのは間違いないが、韓国内の関連人材や企業は大幅に不足している。
よく言われることだが、全国のネットカフェ1万6000カ所から30人ずつ「ぶらぶらしている人」を産業現場に就かせたとしても約50万人の人材になる。
「ソフトウエア産業の活性化は若者の失業問題解消にも役立つ」
という声は、こうした数字を根拠としている。
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朝鮮日報 記事入力 : 2013/08/03 12:13
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2013/08/03/2013080300980.html
ソフトウエア人材がゲーム業界に集中する理由
大企業に奪われるアイデア…希望を失い起業避ける傾向に
起業や産業用ソフトウエアの開発ではなく、ゲーム分野に人材が集中する理由について、学識者はソフトウエア業界の構造に根本的な問題があるためだと分析している。
低い待遇と優越的地位の乱用など不合理な契約、違法コピーが横行する社会的雰囲気が卒業生にとっては足かせだ。
ソウル大コンピューター工学部の申栄吉(シン・ヨンギル)教授(学部長)は
「国内では良いアイデアで起業すると、ネイバーのような大企業が合併・買収(M&A)ではなく、すぐにそのアイデアを奪っていく。
健康なソフトウエア生態系づくりに向けた努力をせずに、ただ学生に起業しろと言うのは問題だ」
と指摘した。
一方、ゲーム業界には「成功ストーリー」がある。
世界初のグラフィック・オンライン・ゲーム「風の国」が大ヒットし、2兆ウォン(約1800億円)の資産家になったネクソンの創業者、金正宙(キム・ジョンジュ)氏、大作ゲーム「リネージュ」でNCソフトを立ち上げた創業者、金沢辰(キム・テクチン)氏らの存在だ。
スマートフォン(高機能携帯電話)用のゲーム「ドラゴンフライト」「アニパン」も1日に数十億ウォン(数億円)を売り上げ、モバイルゲームの潜在性を示した。
昨年ソウル大コンピューター工学科を卒業し、中堅ゲーム会社「ゲームハイ」に就職したチョン・ミンホさん(27)は
「子どものころからゲームが好きだったので、大企業より収入が少なくても満足だ」
と話した。
チョンさんの大学の同期生で就職を選んだ20人のうち4人がコムトゥース、EA、アニパークなどのゲーム企業に入社した。
■ゲーム以外の分野で人材不足
そういう事情だけに、ゲーム関連産業ばかりが肥大化している。
韓国コンテンツ振興院の調査によると、2008年に約4万3000人だった韓国ゲーム業界の従業員数は、その後の3年間で約5万2000人へと9000人増えた。
昨年韓国のゲーム企業438社を対象に人材採用時の悩みを聞いたところ、72.5%は「困っていない」
と答えた。
ゲーム分野を除く分野では、ソフトウエア人材の確保は非常に困難だ。
ソフトウエア人材の需要と供給のミスマッチが量的にも質的にも起きている。
セキュリティー専門企業、ソフトフォーラムのイ・ギョンボン代表は
「ハッキングを適切に防ぐためには、攻撃と防御の比率が1対10になる必要があるが、現在は需給が深刻なアンバランス状態だ。
勉強ができる学生は皆が医学部に行ってしまい、セキュリティー分野は避けられており、最近は懸命に探しても人材を確保できない」
と嘆いた。
質的に見れば、企業は高級(アーキテクト)、中級(ソフトウエアエンジニア)クラスのソフトウエア人材を望んでいる。
スーパーコンピューティング専門、クルーニクスのクォン・デソク代表は
「四年制大学を卒業しても、大半が現場で使えない。
昨年5人を採用しようと、通年で応募を受け付けたが、能力を備えた人材がおらず、2人しか採用できなかった」
と話した。
市場に供給される人材は主に初級プログラマーかテスターというレベルだ。
政府が昨年実施した調査によると、企業ですぐに必要な中級・高級人材は、9350人不足していることが分かった。
未来創造科学部(省に相当)は
「高級人材がソフトウエア分野を避けているほか、ソフトウエア関連学科も徐々に定員を減らしており、専門人材が不足している」
と分析した。
ソウル大コンピューター工学部の定員は、1999年の90人から現在は55人まで縮小された。
一方、ゲーム関連の特性化高校、専門大学(日本の短期大学に相当)、大学、大学院などの正規教育機関は、2009年の60カ所から昨年には75カ所に増えた。
その結果、韓国のソフトウエア業界の時価総額上位10社のうち4社は、NCソフト、ウィーメード、アクトズソフト、ゲームビルなどゲーム企業が占めている。
残りはポータルソフト企業(NHN、ダウムコミュニケーション)とシステム統合企業(SK C&C、ダウ技術)、オンライン決済代行のKGイニシス、インターネットセキュリティー企業のアンラボだった。
■人材集中の緩和を
専門家は現在のように一つの分野だけに人材が集中するのは、国家的な悪影響が相当あると懸念している。
問題を解決するには、ソフトウエアの生態系復元が必要だ。
情報通信産業振興院のイ・ジンギュ人材企画チーム長は
「ソフトウエア企業が市場から製品とサービスに対する正当な代価を受け取る構造が形成されれば、それが賃金の適正化や良質な人材確保につながり、プラスの循環が定着する」
と指摘した。
韓国・インド科学技術協力センターのチョン・ヘリョン所長は
「ソフトウエア産業で成功した富豪が誕生すれば、無理に人材を連れて来なくても、良い人材が自然に集まるようになる。
10年以内にさまざまなソフトウエア分野でゲームのような成功例が2-3件求められる」
と述べた。
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朝鮮日報 記事入力 : 2013/08/03 12:12
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2013/08/03/2013080300979.html
ゲーム業界に集中するソフトウエア人材
韓国のソフトウエアの高級人材が起業や産業用ソフトウエア分野に関心を示さず、ゲーム業界に集中する現象が目立っている。
ソフトウエアを新たな成長の動力源にする世界的な産業動向とはかけ離れた現象で、
韓国経済の将来的な成長可能性を低下させている。
本紙が2010年から12年までの3年間、ソウル大コンピューター工学部を卒業した174人の進路を調査した結果、起業した卒業生はわずか1人しかいなかった。
大学院入学、兵役を除く就業者数は50人で、うちゲームハイ、EA、アニパーク、コムトゥースなどのゲーム企業に就職した卒業生は11人(22%)を占めた。
これは大企業のサムスングループ(6人)、LGグループ(5人)、その他10大企業グループ(4人)を上回る人数だった。
理工系の名門大学、韓国科学技術院(KAIST)でも事情は同様だ。
07年から11年までの5年間の卒業生259人のうち、起業を選んだのは4人だった。
就職した卒業生72人のうち14人はネクソン、NCソフトなどゲーム企業に入社した。
ゲーム企業への就職は、サムスン(8人)、NHN(4人)、SK(4人)など主要企業別上位を上回った。
韓国ではゲーム企業への集中が目立つが、米国など先進国では、ソフトウエア関連高級人材が起業するか、ベンチャー起業に入社するケースが大半だ。
米スタンフォード大コンピューター科学科の学生12人は今年3月、休学届を出し、スマートフォン(高機能携帯電話)決済システムを手掛けるベンチャー起業「クリンクル」に一斉に入社した。
同校のジョン・ヘネシー学長は、その過程でアドバイスだけでなく、投資まで行い、起業を積極的に支援した。
学校側によると、1930年代から2011年までにスタンフォード大を卒業した人の29%(8385人)に起業経験があるという。
卒業生が設立した会社は3万9900社で、540万人分の雇用を創出し、売上高は約3000兆ウォン(約266兆円)に達する。
』
【「底知らず不況」へ向かう韓国】
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