2013年7月26日金曜日

韓国の正史主義への歩み?:「国民大統合の出発点」朴大統領の歴史政治が始動

_


朝鮮日報 記事入力 : 2013/07/26 10:18
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2013/07/26/2013072600997.html

「国民大統合の出発点」朴大統領の歴史政治が始動

 朴槿恵(パク・クンヘ)大統領は25日、仏教界の指導者を招いた昼食会で
 「国史(韓国史)は必ず教えなければならないし、またしっかりと教えることが重要だ」
と述べた。
 また大統領直属の国民大統合委員会(以下、統合委)と文化隆盛委員会はこの日から本格的な業務を開始した。
 「バランスの取れた歴史認識は国民大統合の出発点」
という認識に基づく朴大統領の「歴史政治」が、ついに本格的なスタートを切った。

■朴大統領「正しい歴史認識は大統合の前提条件」

 「現行の歴史教育にはさまざまな問題がある」
との認識を持つ朴大統領は、最近になって機会があるたびにこの問題に言及している。
 この日も「国民が普遍的に認め、学会でも認めている内容を教えなければならない。
 偏った内容を教えると、学ぶ側の学生たちにも悪い影響を及ぼす」と述べた。

 上記の昼食会で朴大統領は
 「韓国の政治が『自他不二』というお釈迦(しゃか)様の教えを取り戻し、国民生活の問題を解決して国民統合の先頭に立つことが自分の願いだ」
とも話し、「統合」について何度も強調した。
 「自他不二」とは「自分と相手に違いはない」とする仏教の教えだ。

 またこの日から現場視察を開始した統合委は、最初にソウル市中心部・光化門にある大韓民国歴史博物館を訪問し、活動のスタート地点を「大韓民国現代史」に定めた。
 統合委の韓光玉(ハン・グァンオク)委員長は
 「歴史に対する正しい認識こそ、国民大統合の最も重要な前提だ」
 「今後も正しい歴史認識、過去との和解、そして先進国への成長という課題について議論を重ねていきたい」
と述べた。
 韓委員長は
 「韓国社会に根強く残る歴史認識の違いを克服できなければ、国民統合は難しい」
とする認識をあらためて強調した。

■教科書の改訂や入試制度の変更も推進か

 朴大統領は歴史教育の内容とシステムに手を加え、徐々に変更していく構想を持っているという。
 朴大統領の複数のブレーンは
 「『史観戦争』にはまり込んでしまうと、保守と革新の両勢力によるイデオロギー対立の様相を呈してくるだろう」
との見方を示した。
 その上で大統領府の関係者は
 「まずは歴史教育の内容をバランスを取って見直し、教える側(教師)も偏向しないようにすべきだ。
 この点で実効性を持たせるには、入試制度と連携させる必要がある」
と指摘した。
 教科書内容の見直しや入試制度の変更は時間がかかる問題でもあるため、大統領府は今後5年間、引き続きこの課題に取り組む意向を明確にしている。

 これら一連の取り組みには、イデオロギーの偏向が深刻とされる一部の教科書に対する否定的な見方も根底にある。
 朴大統領は先月17日の主席秘書官会議で、高校生の69%が「韓国戦争(朝鮮戦争)は北侵」と回答したとする調査結果について言及し
 「教師の教育方法には違いもあるだろうが、真実の歪曲(わいきょく)や歴史の歪曲は絶対にあってはならない」
と指摘した。

 一方で朴大統領はこの日、文化隆盛委の委員らに委嘱状を手渡す際
 「特定の少数ではなく、全ての国民が文化の恩恵を受けて幸福になれるようにしなければならない」
と強調した。
 この席で委員らは
 「歴史教育では政治的な内容だけでなく、文化についても指導しなければならない
と発言し、これに対して朴大統領も
 「共感する」
と述べた。

 野党・民主党のペ・ジェソン報道官は
 「歴史教育の強化という大原則には同意する」
とする一方で
 「修能(修学能力試験、日本のセンター試験に相当)科目への国史の指定や、さまざまな見解のある部分を全て排除して歴史教育を行うという発想は、
 要するに歴史的な事実を機械的に数多く覚えさせることに他ならない
と批判した。
 今後、教科書の改訂など目に見える変化が出てくれば、野党の反発は一層強くなりそうだ。


 中国の歴史認識は「正史主義」である。
 韓国もそれに沿った歴史認識を共有しようということであろうか。
 そうすることによって、韓国は辺境の日本に対するコンプレックスから開放され、中国の譜代国家としてよみがえることができる、ということである。
 少々、時代錯誤に近いが、本人がそれで精神的安定を得られるならそれでいいのではないだろうか。



【「底知らず不況」へ向かう韓国】


___