2013年5月7日火曜日

本格化する日本車の韓国値引き攻勢:「日本製品不買運動」は?





朝鮮日報 記事入力 : 2013/05/07 08:42
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2013/05/07/2013050700456.html

日本車が韓国で値引き攻勢、円安効果で

 韓国トヨタは6日、韓国で主力の中型セダン「カムリ」「カムリ・ハイブリッド」、ハイブリッド車の「プリウス」を300万ウォン(約27万円)値引きして販売すると発表した。
 いずれも3000万ウォン(約270万円)台の車種で、値引き幅は最大10%に達する。

 韓国トヨタ関係者は「5月だけのプロモーションだが、トヨタ本社と協議した結果、円安が追い風となった現在、思い切った値引きで韓国の道路に多くのトヨタ車を走らせるチャンスだと判断した」と説明した。

 トヨタの値引き攻勢は、日本の自動車メーカー各社の円安を生かした販売戦略が米国市場だけでなく、韓国市場でも本格化し始めたことを示している。

■ソナタ・ハイブリッドより格安

 トヨタの決定により、プリウスの基本モデルの価格は2830万ウォン(約257万円)に値下げされた。
 ハイブリッド車の購入を希望する消費者の比較対象となる現代自動車のソナタ・ハイブリッドは基本モデルが2865万ウォン(約260万円)でプリウスに比べ割高となる。
 2009年に韓国でプリウスが初めて発売された当時の価格は3790万ウォン(約344万円)だった。
 その後は、付加機能を最小限にとどめた3000万ウォン台前半の韓国向けモデルが投入され、今回は機能はそのままで価格だけ引き下げられた。

 カムリのガソリン仕様車も3070万ウォン(約279万円)に値下げされた。
 同クラスの現代グレンジャー(2400cc)で最も安いモデルは3012万ウォン(約273万円)だが、カムリに標準装備されているナビゲーションを追加すると、グレンジャーは3117万ウォン(約283万円)となり、カムリに比べ割高となる。

 トヨタが攻撃的な値下げを行うことができるのは、円高で業績が大幅に改善しているおかげだ。
 産経新聞などによると、トヨタの2013年3月期の営業利益は金融危機直前の2007年以来5年ぶりに1兆円の大台を超え、1兆2000億円程度になると見込まれる。前期(3556億円)に比べると3倍以上だ。

 純利益も前期(2836億円)の3倍以上の8600億円に達すると予想される。
 円が対ドルで10円下落すれば、年間で7000億円程度の増益効果が生まれる。業界関係者は「トヨタが昨年、米国産カムリを導入するなど輸入先を多角化したのに続き、日本製車両の決済通貨を円建てからドル建てに変更したため、最近の円安が非常に有利に働いている」と指摘した。

 ホンダ・コリアも今月、シビック・ハッチバック・モデルを300万ウォン、ハイブリッド車のCR-Zを500万ウォン(約45万円)割り引くプロモーションを開始した。

■米国でもしのぎ

 日本車のシェアが30%に達する米国市場では、日系自動車メーカー各社がさらに露骨な動きを見せている。

 現代・起亜自動車がシェア6位の座を争う日産は、今月から主要7モデルの価格を580-4400ドル(約5万8000-43万7000円)値下げすることを決め、価格競争の火ぶたを切った。

 日産アメリカ幹部は「円安を受け値下げしたわけではない」と語ったが、値下げ対象のうちムラーノ、ジューク、ローグは日本製で、円安の影響がなかったとは考えにくい。

 ホンダは販売奨励金を拡充した。
 米自動車専門調査会社のトゥルー・カー・ドットコムによると、先月米国市場ではホンダの全車種の1台当たり平均販売奨励金は1724ドル(約17万円)で、前月比44%上積みされた。
 日産も先月、販売奨励金を22.6%増やし、平均2555ドル(約25万4000円)とした。

 「適正価格での販売」を掲げていた現代・起亜自も日本車の値引き攻勢にじわじわ押されている。
 同社の1月の平均販売奨励金は1243ドル(約12万3000円)だったが、4月には1424ドル(約14万1000円)へと14.6%上積みされた。
 現代自は「まだ業界では最低水準だが、日本車は今年主要モデルの新車を投入している上、円安効果も重なり、かなり脅威になっている」と懸念を示した。


 さて、
 韓国では現在「日本製品不買運動」が盛んに行われているはずだが。
 その運動の成果はどうなっているのだろうか。


朝鮮日報 記事入力 : 2013/05/09 09:04
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2013/05/09/2013050900504.html

トヨタの営業利益、金融危機以前の水準回復



 トヨタ自動車は円安を追い風として、2013年3月期決算で1兆3209億円の営業利益を達成した。
 前期比3.7倍で、5年ぶりに金融危機以前の水準に迫る1兆円台の営業利益を回復した。
 トヨタは14年3月期の営業利益を前期比36.3%増の1兆8000億円と見込んでいる。
 売上高は18.7%増の22兆642億円、純利益は224%増の1兆4036億円だった。

 トヨタの業績改善は、コスト削減努力と円安が背景だ。
 日本で生産する車両の半分以上を輸出するトヨタは、今年1-3月の為替水準を1ドル=84円台と仮定したが、実際には90円台まで円安が進み、営業利益は今年2月時点の予測を1700億円上回った。

 豊田章男社長は決算会見で
 「石にかじりついても雇用を守るために原価低減などに取り組み、最後に(円安の)追い風が吹いた」
 「過去4年間にさまざまな外部からの衝撃を経験し、多くの教訓を得たが、今後別の衝撃に耐えられるかは確信がない」
と述べた。

 その上で
「長期的に耐えられるような競争力とは、低賃金や円安などから生まれるものではない。
 優秀な人的資源に対する投資、
 高品質を追求する会社の雰囲気、
 マーケティング能力
などから生まれるものだ。
 そのために絶えず革新していく」
と強調した。

 東芝も同日、13年3月期の売上高が5%増の6兆1000億円、営業利益が34%増の2600億円になるとの見通しを示した。


 「日本製品不買運動」どころか「韓国人は、実は日本製品が大好き」という中国メデイア。


レコードチャイナ 配信日時:2013年5月10日 11時42分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=72138&type=0

愛国韓国人も、実は日本製品が大好き
=反日感情と裏腹の緊密な経済的結びつき―中国メディア

 2013年5月8日、ネット上では
 「韓国人は強い反日感情がある日本の製品を絶対に買わない」
と言われているが、韓国における日本製品のシェアは決して低くない。 
 日本製品をボイコットし切れない韓国の実情を網易新聞が伝えた。

 2004年、コリアタイムズによると、韓国人が最も好きなカメラのブランドはキヤノンで、市場シェアは30%と、世界平均の20%を大きく上回る。 
 また、08年6月には韓国の輸入車における日本車の割合が41%に達した。
 09年にトヨタのカムリが発売されると、月間で320台を売り上げるヒットとなり、業界関係者は冗談交じりに
 「韓国人は日本人よりも日本車が好きだ」
と語った。

 中国商務部が12年2月に発表した『国別貿易報告』によると、11年、韓国の対中国、対日本、対米国の輸入額はそれぞれ864億3000万ドル、683億ドル、445億7000万ドルとなっている。
 韓国が日本から輸入するのは、半導体や電子部品、家電、機械設備、非鉄金属や化学製品、自動車やその部品などである。
 つまり、韓国の主要輸出品である船舶、自動車、半導体の主な部品はいずれも日本から輸入されているのだ。

 98年に46億200万ドルだった韓国の対日貿易赤字は、12年には371億ドルにまで膨らんでいる。
 日本からの部品や原材料の輸入が大幅に増加していることが、赤字拡大の主な原因だ。
 韓国の輸出が増えれば、日本からの輸入が増加する。

 韓国は日本による植民地支配を経験し、竹島問題、歴史問題が外交問題となっている。
 01年、05年にも大規模な日本製品ボイコット運動が起こり、指を切断したり、焼身、飛び込み自殺といった極端な反日行動が相次いで起こった。
 だが、韓国国際貿易協会(KITA)の統計では、
 反日感情が最も高まっても、日本からの輸入は年を負うごとに増加している。
 植民地支配によって、韓国は日本とほぼ変わらない経済体制の下、製造業を基礎として日本と同様の経済発展の道を歩み、経済援助という形の巨額の賠償金を得た。
 今も韓国は輸出を目的とする戦前の日本式経済哲学を踏襲している。

 世界一の情報テクノロジー企業となり、アジア最大の電機メーカーとなったサムスン電子は、今も家族経営の伝統を残している。
 イ・ゴンヒ会長は「サムスンは日本に学ばなければならない」と繰り返し強調しており、同社の社員2万人がかつてトヨタ自動車で学んだ。
 一方で、チェ・ジソン副会長は
 「日本企業を打ち負かすことが韓国人に与えられた使命である」
とも発言している。

 歴史問題、領土問題は根強く存在するものの、韓国と日本の経済面での協力は、いまだかつて止まったことがない。






【「底知らず不況」へ向かう韓国】


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