2013年7月2日火曜日

信頼度の急速な低下:「出城から砦へ」、アメリカからみる韓国の価値

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●29日、華夏時報は、中国と韓国が接近しつつあるという米・元外交官クリストファー・ヒル氏のコラムを掲載した。資料写真。


レコードチャイナ 配信日時:2013年7月2日 8時10分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=73888&type=0

韓国大統領の「日本より中国を訪問」、東アジア情勢を変える
米中韓時代到来―日本華字紙


●1日、日本の華字紙・中文導報は「朴槿恵(パク・クネ)大統領の“日本より先に中国を訪問”が東アジアの戦略情勢を変える」と題する社説を掲載した。写真は朴大統領が講演した北京の清華大学。

 2013年7月1日、日本の華字紙・中文導報は
 「朴槿恵(パク・クネ)大統領の“日本より先に中国を訪問”が東アジアの戦略情勢を変える」
と題する社説を掲載した。
 以下はその概要。

 韓国の朴大統領が6月27~30日、“古い友人”として中国を訪れた。
 大統領の中国文化に対する造詣は深く、中国側は破格の待遇でもてなした。
 習近平(シー・ジンピン)国家主席との首脳会談は晩さん会も含めて7時間に及び、両指導者は個人的な信頼関係の基礎を築いた。
 朴大統領は過去最大の政治・経済代表団を率いており、中韓の戦略、経済、防衛面での相互協力が一層深まることが期待される。

 一方、韓国と日本はともに米国の軍事同盟国である。
 しかし、中国と韓国がともに日本と歴史、領土問題で対立する中、3カ国関係には最近明らかな変化が起きている。
 朴大統領の父は親日派として知られたが、娘は親中派になった。
 時代的な要因、個人の趣向、日本がもたらした客観的な影響も存在する。
 朴大統領が今回、日本より先に中国を訪問したことは、戦略的に大きな選択となった。
 東アジア地域の伝統的な日米韓の枠組みから、
 時代は米中韓に変わり、
 日本は辺境に位置することになる。



レコードチャイナ 配信日時:2013年7月1日 6時50分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=73830&type=0

中国が韓国との関係改善に注力する理由とは―中国



2013年6月29日、華夏時報は、中国と韓国が接近しつつあるという米・元外交官クリストファー・ヒル氏のコラムを掲載した。

 米、中、露、韓、日および北朝鮮が核問題について協議する国際会議「6カ国協議」は、断続的ながらも多面的外交の実例として取り上げられている。
 特に中国にとって、この6カ国協議は一貫して隣国を理解する機会となっており、中米関係に有益なのは疑いの余地がない。
 しかし、これまで核問題により強化された最も重要な二国関係は中韓かもしれない。
 これは6月末に韓国の朴槿恵(パク・クネ)大統領が北京を訪れ習近平主席と会談したことによく表れている。

 もし中国が対北朝鮮戦略の政策転換をするならば、韓国という新たな支点が必要となる。
 つまるところ、中国は隣接する朝鮮半島国家と持続可能な関係を築いていかなければならない。
 この数十年、中韓関係はますます緊密になってきている。現在、中韓貿易は中朝貿易をはるかに上回っているものの、中朝関係が密接であるがゆえに、中国指導者はこれまで韓国の民主主義政権との関係改善に熱心ではなかった。

 しかし状況は変わった。韓国のソフトパワー台頭である。
 朴大統領の今回の訪問は、直ちに新しい協議成立やその他外交の突破口にはならないかもしれないが、北朝鮮が現在の強硬路線を堅持していけば、中国は訪問してくれた女性大統領の方をさらに気に入り、韓国側に傾いてくるだろう。



[ⓒ 中央日報/中央日報日本語版] 2013年07月01日15時31分
http://japanese.joins.com/article/351/173351.html?servcode=100&sectcode=120

【海外コラム】中国が韓国を眺める理由
  クリストファー・ヒル米デンバー大教授/元駐韓米国大使

  6カ国協議は多者外交の代表的な事例としてよく引用される。
 米国・中国・ロシア・韓国・日本が北朝鮮の核問題を扱うこの会談は、その他の数多くの問題に接近するプラットホームの役割も果たしてきた。
 特に中国の立場では、隣国をさらによく理解する機会になり、米中関係にも役立った。
 6カ国協議のメカニズムで最も強化されたのは韓中関係だ。
 こうした事実は今回の朴槿恵(パク・クネ)大統領の中国訪問ではっきりと表れた。

  過去に負担となっていた韓中関係はいま変わろうとしているところだ。
 その一部は6カ国協議で生じた公式協力のおかげでもある。
 中国が北朝鮮に重心を置く政策から遠ざかるのに成功したとすれば、軸を他のところに移す必要がある。
 その対象はソウルだ。
 とにかく中国は韓半島と持続可能な関係を必要とする。
 両国関係は中国市場に進出した韓国大企業の積極的な活動のおかげで、この数十年間にさらに近づいた。
 今日の韓中間の貿易量は朝中間の貿易量を大きく上回る。
 しかし両国関係の政治的な動力はいつも制限されたものだった。
 中国は北朝鮮と友好関係を維持するのに対し、韓国の民主政府に対して温かい態度を見せたことは過去に一度もなかった。

  しかし中国は最近、韓国のソフトパワーという新しい現象を経験している。
 これを具現中の朴大統領は中道右派連合を代表する。
 朴大統領は安保には断固たる態度を取るが、知的なエネルギーと落ち着いた姿勢で新しいイシューとアジェンダを受け入れる。
 さらに北京清華大での演説の前後の部分を中国語でしたが、これは中国の指導者だけでなく、一般国民にも反響を呼ぶだろう。
 韓国のソフトパワーはアジア全般で高い評価を受けながら広がっている。
 その文化的・科学的な業績は世界全域に影響力を拡大している。
 さらには日本との関係が厳しい時でさえ、日本人観光客はソウルを訪れた。
 ショッピングをし、国際的にヒットしたドラマの撮影現場を見るためだった。

  朴大統領の今回の訪中は、韓国のソフトパワーに人間的な面を付加することになるだろう。
 今回、外交分野の飛躍的な突破口が開かれたわけではない。
 中国は、もし北朝鮮が現在のような孤立と忘却の道に固執する場合、直接的な隣国になる候補として、朴大統領を注意深く眺めたはずだ。
 朴大統領が米国との関係を重視するという事実を中国は知っている。
 しかし韓国の成熟したその他の指導者と同じように、朴大統領が中国と安定した関係、相互尊重を土台とする関係を望むという事実も知っている。

  今回の訪中は中国が近い問題と遠い将来の問題を解決しようと努力する時期にあった。
 中国はやむをえず北朝鮮から重心軸を移そうとする動きを見せているが、これを既定事実と受け止めてはならず、北朝鮮の幼い指導者、金正恩(キム・ジョンウン)の青少年のような態度による一時的な挫折感の結果と見なしてもならない。
 過去の数世紀の間、中国はある王朝の終末が近づく時、どういうことが起きるかについてある程度学んでいる。

  そしてもし韓国の最近の発展過程で何か参考になることがあるなら、中国の経済的な変化にはそれに劣らず劇的な政治・社会的な変化が伴う可能性が大きいということだ。
 したがって中国が朴大統領をどのように接待したかは、韓国の変化を反映した結果というよりも、中国の変化を反映したものである可能性が大きい。
 これは中国のアイデンティティーの核心、そして現代世界でどんな役割を担うかと関係している問題だ。


 「中国が唯一の選択肢」として朴槿惠は過去最大のメンバーを伴って中国を訪れた。
 周辺諸国が中国とあからさまに距離を置きつつある今、中国にとってこの韓国の訪問団は歓喜に値する使節といえる。
 その喜びを表現するため最高の歓待をしつらえた。
 これに狂喜した中国や韓国のマスコミは「米中韓時代」とか「中韓同盟」との言を奏上した。
 中国としてはしてやったりであろう。
 周辺諸国から孤立しつつある中国にとって、まだ親愛国が存在することを納得できたというのは何よりも心理的な安定感をもたらす。
 さらにもうひとつ、こちらの方が重要だが、
 米韓関係にクサビを打ち込む
ことができたということである。
 尖閣問題では
 「アメリカは尖閣諸島の領土問題には第三者であるからして介入しない」、
としている。
 だが一方で世界で認識されている国際ルールとして
 「施政権を行使している国がその領域を占有する権利を有する
という立場をとっている。
 これは国際的常識として認められているものであり、特にアメリカが日本に配慮したものではない。
 よって尖閣諸島はこのルールに則り、
 「国際的に日本の施政権下にあり、それを脅かすような周辺国の軍事的な行動は慎むべきだ
と米国議会は宣言している。
 しかし、中国としてはこの宣言はアメリカが日本への肩入れをしていると映る。
 また、日米のこの親密度は中国としても手が出せないほどのものと判断する。
 ならば中国にとって、ターゲットはもう一つのアメリカの同盟国である韓国ということになる。
 日本がダメなら韓国で
というわけである。
 韓国をいかにアメリカから引き離して中国傘下に組み入れるか、とういうことになる。
 その機会がイマやってきた、というわけになる。

 さて中韓が親密になることはアメリカにとってどうだろうか。
 表面的には歓迎し、「米中韓」連合といったイメージを生み出すが、果たしてアメリカはそれで満足するか、である。
 顔ではにこやかに歓迎していても、「チェッ」と腹の中で舌打ちしている
といったところが一般的な見方であろう。
 ポーズと本音は違う。
 世界を舞台にして係争地で政治をするアメリカはそうたやすくはない。
 とすれば、アメリカとしては今後、韓国をどう扱うかということになる。
 外面では米韓同盟は不変だというポーズをとりながらも、
 実質は韓国への信頼度は急激に低下
していくと考えて大きな無理はない。
 まずはじめに、
 政治的軍事的機密情報は韓国へは発信しなくなる。
 なぜなら、それがそのまま
 中国に流れていく可能性が高くなってくる
からである。
 だが、ポーズ的にはらしい情報は流すだろう。
 時にガセネタを流すことによって中国を翻弄するくらいのことは、外交上どの国もやっている。
 情報は流し続け、表面上は友好スタイルをとるだろうが、その情報には真の価値は含まれないことになる。

 また韓国への信頼度の低下によって、韓国はアメリカの「出城」的な役割を持ち得なくなる。
 出城といえども城は城である。
 そこには社会的機能が付与されている。
 つまり、領民の安全と生活を支えるという機能を担っている。
 だが、
 いつ寝返るかわからないモノに城は任せられない。
 これは過去の戦国時代に見られた当たり前の戦術である。
 とすると韓国はアメリカにとって何になるのか。
 おそらく「砦」であろう。
 敵地に置いた戦争基地である。
 戦争のみの目的を持って設営された場所である。
 砦とは優勢のときはそこを起点に攻撃に向かうこともできるが、劣勢の時はたやすく放棄して撤退できるモノである。
 もはや、
 韓国はアメリカが身を呈してまで保護する必要なものではなくなってしまった
ということである。
 極言すれば
 「朝鮮半島の安全は中国に頼め」
とまで言いたいほどにまでなる可能性があるということである。
 韓国はおそらくそのレベルあたりまで、アメリカの信頼を失うことになるだろう。
 韓国はアメリカにとって「友軍から捨て駒へ」と変貌していくだろう。

 中国の歓待に有頂天になっている裏では、身を危うくするプロセスが進行しているということに気がつくべきである。
 世の中、さほどに安易にはできていない。
 まして、馬の目を抜く外交では、常にバランスに心がけないと生きていけない。
 単純な偏重は身を滅ぼすことにもなる。
 どうもそれが見えないほどに韓国と韓国国民は
 中国という美酒に酔ってしまっている
ようである。
 美酒ならいいが、悪酒だったらどうなるだろう。
 酔ってしまえばどちらも同じだが。
 ワル酔いにならなければいいが。
 二日酔いは辛い。
 頭がガンガンする、吐き気がする、下痢が止まらないってなことにならなければいいのだが。


レコードチャイナ 配信日時:2013年7月2日 19時10分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=73916&type=0

対北朝鮮政策の支持を得た朴槿恵大統領訪中、その成果は訪米以上に―韓国メディア

 2013年7月1日、環球時報は記事
 「対北朝鮮政策の支持を得た朴槿恵大統領訪中、その成果は訪米以上に―韓国メディア」
を掲載した。

 27日から始まった朴槿恵(パク・クネ)大統領の中国公式訪問は30日の西安市で日程を終えた。
 今回の訪中を韓国メディアは高く評価、「今後20年間の中韓協力の基盤を作った」と評価した。

 韓国ニューシース通信社は30日、朴大統領訪中の最大の成果は、新政権が掲げる「朝鮮半島信頼過程」について中国側の肯定を勝ち取ったことだと評した。
 共同声明でも朝鮮半島問題に関する項目が大きく増えている。

 ただし北朝鮮の核問題については両国に微妙な違いもあった。
 韓国側は「北朝鮮の核廃棄」といった文言を外したがっていたが、中国側が主張する「朝鮮半島の非核化」という文言が織り込まれた。
 朝鮮半島の平和と安定に対する脅威として、韓国は「北朝鮮の核兵器」との表現にすることを希望したが、中国側の要求する「関連する核開発」という言葉となった。

 六カ国協議についても中韓には微妙な差異がある。
 韓国側は協議再開の条件として、第4回六カ国協議共同声明に基づき、北朝鮮が「すべての核兵器及び既存の核計画を放棄すること」をするべきと主張していたが、中国側は協議再開が優先で、その上で朝鮮半島の非核化を進めるべきだと主張した。

 30日付朝鮮日報は、朴槿恵大統領が帯同した韓国史上最大のビジネス訪問団を高く評価している。
 韓国経済界が得た実益も小さなものではない。
 30日付ソウル経済は「訪米以上の成果」と絶賛している。
 韓国大統領府の趙遠東経済首席秘書も、
 経済面からみれば訪米以上の成果だと指摘、
 とりわけ中韓スワップ協定の延長の意味は大きい
とコメントした。


 父親は韓国近代化への発展のレールを敷いた。
 娘は父に反発して、古き時代を回顧する中国の属国化への道を作ろうとしている。
 それが時代の流れ、歴史の歩みなのかもしれない。





【「底知らず不況」へ向かう韓国】



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