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朝鮮日報 記事入力 : 2013/06/16 05:28
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2013/06/16/2013061600052.html
【コラム】韓中首脳が構想すべき「ビジョン」
中国の習近平国家主席は先週、米国のランチョミラージュで、オバマ大統領に中国外交の中心概念である「新型大国関係」を学習させると決心していたらしい。
習近平主席は、二つの論理を持ち出した。
まず最初に、覇権国(米国)と挑戦国(中国)間で力の転移が起こる時に戦争の危険が高まるという、米国の政治学者オーガンスキーの理論を覆した。
習近平主席は
「超大国間の衝突と対抗の歴史から抜け出し、相互尊重と平和共存、共同協力の新たな道を進むことが、両国はもちろん世界にとっても有益」
と主張した。
続いて習近平主席は
「米中は国際社会や地域の問題、(環境保護のような)地球的な挑戦を処理する上で『利益の合致点』があるため、交流協力を強化すべき」
と語った。
国際問題を米国が単独で処理せず、中国と協力せよというわけだ。
両首脳は、両国の「利益が合致」する第1の問題に北朝鮮の核問題を選び、「北朝鮮の核開発を受け入れず、核保有国と認めない」ことで完全に合意した。
習近平主席のランチョミラージュ発言が、今後10年間の中国外交の基本原則になるのは間違いない。
幸いにも、習近平主席が掲げた
「新型大国関係」の概念は、韓半島(朝鮮半島)問題を解決する上で前向きに作用する可能性が高い。
まず、両大国が「対決より協力」
の道を選んだことは、北朝鮮の挑発を抑制し南北協力を促進する国際環境をつくり上げるのに有利だ。
最近の北東アジア情勢は、米国の「アジア回帰」をめぐる米中間の不信や、尖閣諸島(中国名:釣魚島)をめぐる日中の対立により、「協力より対決」に向かう様相を見せていた。
「新型大国関係」論は、こうした対立の流れを協力の流れに変えることに寄与するだろう。
米中が韓半島非核化を「利益の合致点」と規定したことは、北朝鮮問題をめぐる韓中の協力空間を広げるのにも役立つ。
これまで北朝鮮問題は、韓中の立場の差が大きかったが、習近平主席のランチョミラージュ宣言で状況は変わった。
北朝鮮の非核化に向けた中国の意志は明確になり、韓米と協力していくという姿勢も確認された。
今こそ韓国は中国と、北朝鮮の非核化に向けた具体的な協力案を模索していくべきだ。
北朝鮮問題で韓中の利益が合致する目標は「北朝鮮が非核化し、正常な国家になること」だ。
こうした点から、朴槿恵(パク・クンヘ)大統領の対北朝鮮信頼プロセスと習近平主席の対北朝鮮外交は、協力できる部分がかなりある。
韓国はまず、中国が北朝鮮制裁の手綱を放さないよう、緊密に協力すべきだ。
中国を含む国際社会の一致した制裁によって、北朝鮮が「核ではこれ以上得るものがなく、むしろ体制の危機が訪れかねない」と感じたときに、非核化の話し合いは始まるだろう。
最近北朝鮮が南北対話に応じたのも、制裁の効果と見るべきだ。
北朝鮮が正常な国家になるためには、対外開放と経済改革が欠かせない。
韓中は「北朝鮮非核化」の原則にのっとった上で、経済・医療・教育・文化など非軍事分野の包括的協力案を共同で取りまとめ、北朝鮮を誘導する必要がある。
韓中主導で「多国籍対北朝鮮投資基金」を作るのも、一つの方法だ。
この基金は、羅津・先峰地区や黄金坪・威化島の経済開発を促進し、北朝鮮が勝手に工業団地を閉鎖する危険性を減らす。
経済特区が活性化し、住民の生活水準が上がって、国際社会との関係が深まれば、北朝鮮が軍事的挑発を行う可能性は低くなる。
今月27日から30日にかけて行われる朴大統領の訪中を前にして、韓国政府が考えるべきことは、韓米同盟を基盤として平和的に統一された未来の韓半島のビジョンを描くに当たり、中国とどのように協力すべきかという問題だ。
韓国が習近平外交を正確に理解し、主導的に「絵」を描くことが、その出発点となる。
』
オバマは習近平の口車に乗るほど人は良くない。
初めてのアフリカ系大統領をなるために馬の目を抜くほどのアメリカの大統領選挙を戦い勝ち抜いてきた百戦錬磨の強者である。
習近平の提案など鼻先であしらっていることだろう。
彼は空論に傾注するほど柔い感覚などもっていない。
習近平の説得など、顔で笑って、腹で蔑んでいるといったところが本音だろう。
韓国としては、そうであることは重々分かっているが、それを口に出しては言えないところが辛いところだ。
なんとか習近平に花をもたせないと、今後の韓国が危うくなってくる。
中国という隣人を選択してしまった以上、嫌われないようにすることが韓国を維持するためのベストな道でもある。
「韓国が習近平外交を正確に理解し、主導的に「絵」を描くことが、その出発点となる」
とまで言わねばならない韓国の辛さであろう。
『
朝鮮日報 記事入力 : 2013/06/16 05:11
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2013/06/16/2013061600047.html
【萬物相】北海艦隊
東学革命(甲午農民戦争)が激しさを増していた1894年7月25日朝。朝鮮王朝第26代国王・高宗の要請を受けて朝鮮に派遣された清の北洋艦隊の巡洋艦「済遠号」は、西海(黄海)に浮かぶ豊島(現・京畿道安山市)の付近で、日本の連合艦隊から奇襲攻撃を受けた。
朝鮮での権益を拡大しようとしていた日本の巡洋艦は、宣戦布告もなく清の艦隊に対し速射砲で攻撃した。
済遠号は日本の圧倒的な火力に勝てず、逃げ出した。こうして日清戦争が始まった。
北洋艦隊は「西洋に倣い富国強兵を実現しよう」という洋務運動を推進していたグループが、海軍を近代化するため1881年に創設した。
中国の東の海(黄海と東シナ海)を3等分し、北洋艦隊は山東省以北を、東洋艦隊は江蘇省・浙江省沿岸を、南洋艦隊は広東省・福建省沿岸を管轄した。
軍艦は清の実力者の李鴻章が英国やドイツの造船会社から購入した。
北洋艦隊は当時、アジア最強といわれた巡洋艦「定遠号」や「済遠号」「鎮遠号」をはじめ、18隻の軍艦を保有していた。
李鴻章は山東省威海の沖にある劉公島に訓練所を設け、英国やドイツの軍事専門家を招いて、海軍を育成した。
ところが、訓練はおろそかになり、複数の国から購入した装備も規格が合わなかった。
清末期の権力者・西太后は海軍の防衛費を還暦祝いの宴や頤和園の大理石の遊覧船などに流用した。
北洋艦隊は豊島沖海戦から2カ月後の黄海海戦で、14隻の軍艦のうち5隻を失った。
一方、日本の軍艦12隻の中で撃沈されたものはなかった。
翌年2月には威海衛の艦隊基地まで攻撃された。
北洋艦隊の惨敗は、中国人にとって屈辱の記憶として残った。
日本に制海権を奪われ、大陸への上陸までも許す結果となった。
中国はこのつらい記憶を脳裏に刻み、改革・解放後は海軍力の増強に力を入れた。
昨年、旧ソ連の航空母艦(空母)を改造した「遼寧号」をデビューさせたのもその一環だ。
遼寧号が所属しているのは中国の北海艦隊だ。
1960年、ソ連(当時)の支援を受けて発足した北海艦隊は、北洋艦隊から名称や作戦海域を受け継いだ。
首都・北京の防衛や、韓半島(朝鮮半島)の有事の際に動員される精鋭艦隊という点も同じだ。
中国で韓中軍事会談に臨んだチョン・スンジョ合同参謀議長が今月5日、山東省青島市にある北海艦隊の司令部を訪問した。
チョン議長は作戦部の当直室にあるホットラインから韓国の第2艦隊の司令官に電話をかけ
「今後、韓中両国軍が緊密に協力し、西海で共に作戦を繰り広げなければならない」
と呼び掛けた。
一方、北海艦隊の田中司令官は
「韓中両国海軍の関係をより進展させ、黄海を友情の海、協力の海、平和の海にしよう」
と述べた。
1世紀前、なすすべもなく制海権を明け渡した韓中両国軍が、海を守るべく誓い合ったというわけだ。
』
韓国は軍事的にもアメリカから離れようとしている。
この結果のもたらす意味がわからないと少々危ういことになる。
朝鮮半島はアメリカと中国がやりあうリングになりかねないということである。
アメリカとしては韓国から手をひくことによって朝鮮半島を戦場にすることにためらいがなくなる。
中国としては本土ではなく朝鮮半島をアメリカとの舞台にすることができる。
どちらも、冷静に
「では、朝鮮半島でお手合わせを」
といった軽い気持ちで戦争ができるようになる。
米中どちらも本国へ戦争を持ち込まないで、ジャブの打ち合いで手締ができる。
大国とはその程度の非情さを持っている。
韓国の動きは危険を意図的に加速させているように思える。
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WEDGE Infinity 2013年06月21日(Fri) 勝股秀通 (読売新聞調査研究本部主任研究員)
http://wedge.ismedia.jp/articles/-/2908
仮想敵は日本
韓国軍が狂わせる日米韓の歯車
●竹島。韓国は、昨年末に公表した『国防白書』で竹島の領有を強調した (提供:The Blue House/ロイター/アフロ)
ミリタリーの関係は、両国間の政治的な対立を軍事的な緊張にまで至らせない「安全装置」だったのだ。
しかし今、仮想敵を日本に置いたとしか思えない韓国軍の行動が相次ぐ。
米国を基軸とした同盟の原点を見失えば、地域の平和と安定は崩壊するだろう。
シンガポールで開かれたアジア安全保障会議。
日米韓の3カ国は6月1日、北朝鮮に核開発計画の放棄を強く求める共同声明を発表したものの、日本が求めていた韓国との防衛相会談は、韓国から拒否され開けなかった。
日米韓が5月中旬に日本海で捜索救難訓練を実施したときも、韓国海軍は訓練の非公開を条件に参加していた。
自衛隊幹部は
「海上自衛隊との連携場面が報道されれば、韓国世論から反発を受けるという判断だろう」
と説明する。
だが、日韓の軍事面での関係悪化が表面化したのは氷山の一角にすぎない。
■相次ぐ軍事交流の一方的なキャンセル
5月の連休後半に韓国海軍の高官らとの会談を予定していた海上自衛隊トップの河野克俊海上幕僚長の訪韓が4月下旬、日程調整の最終段階になって突然取りやめとなった。
靖国神社の春の例大祭に、多くの国会議員が参拝したため、韓国軍側から「不都合になった。
訪問は受け入れられない」との連絡があったという。
実はその1カ月前にも、陸上幕僚監部の2人の部長(陸将補)が計画していた韓国陸軍との軍事対話が、相次いでキャンセルされていた。
今年に入って、韓国陸軍は陸上自衛隊に対し、「陸将以上の訪問は遠慮願いたい」と、一方的に通告してきた。
このため、陸幕では「陸将より下位の陸将補であれば、韓国側も受け入れるはず」(陸自幹部)と判断、装備部長と運用支援部長の2人を訪韓させ、北朝鮮の核やミサイル開発など朝鮮半島情勢について意見交換するつもりだった。
防衛省にすれば、自衛隊幹部が訪韓することによって、韓国の李明博大統領(当時)が竹島に強行上陸した昨年8月以降、北朝鮮のミサイル発射や核実験などの場面で連携が希薄となっていた韓国軍との関係を正常化させる狙いがあった。
しかし、相次ぐ受け入れ拒否に、自衛隊幹部は
「青瓦台(韓国政府)の指示で、軍のエリート将校養成課程が取りつぶされたように、ここ数年、軍のステータスは著しく低下している。
軍も政府の了解がなければ自衛隊との関係を強化できない」
と分析する。
これまで、日本海に浮かぶ竹島の領有権をめぐって日韓両政府が対立したときも、従軍慰安婦など歴史認識の問題で双方の国民感情が悪化したときも、自衛隊と韓国軍の関係が損なわれることはなかった。
ミリタリー同士の良好な関係による「安全装置」が壊れ始めていることは、昨年12月に公表された韓国の『2012年版国防白書』が裏付けている。
ある自衛隊幹部は「目を疑いたくなるような内容だった」と評している。
韓国が独島と呼ぶ竹島をめぐっては、日韓両国とも領有権を主張しているが、白書には、韓国海軍のイージス艦「世宗大王」を先頭に、艦隊による島の警備活動の模様が大きな写真で強調されていた。
前回の『10年版国防白書』では、わずか1枚ずつだった竹島の写真と領有を示す地図が、今回は計4枚も掲載されている。
日本との防衛交流や防衛協力に関する記述では、
「独島は疑いもなく、地理的にも歴史的にも、そして国際法的にも韓国の領土である」
と明記した上で、
「日韓の将来の防衛交流や協力を発展させるためには、独島に対する日本の誤った認識や不当な主張を打破しなければならない」
とまで記述している。
腹立たしい限りだが、今必要なことは、居丈高な韓国の振る舞いに対し、感情的になって憤ることではなく、冷静な視点で、自衛隊と韓国軍との連携が、韓国の平和と安全にとって何よりも重要であるということを指摘し、韓国軍、そして青瓦台の目を覚まさせることだ。
■韓国防衛支える自衛隊
沖縄・尖閣諸島の領有権をめぐる日中対立が激化し、今でこそ、
日米同盟や在日米軍が存在する意義は、中国に対する抑止力を維持することのように思われがちだが、戦後一貫して、
その主目的は朝鮮半島有事への備えである。
自衛隊や在日米軍の体制は、安保条約に基づく日米同盟という枠組みの中で、米国の同盟国である韓国を防衛するために、強力な半島有事シフトを維持している。
具体的には、航空自衛隊は福岡県の築城と芦屋、山口県の防府北の3カ所に、1500~2000メートル級の滑走路を保有しており、海上自衛隊の大村(長崎)、陸上自衛隊の目達原(佐賀)、高遊原(熊本)、在日米空軍が使う板付基地(福岡空港)とあわせれば、北部九州という極めて限定されたエリアに7カ所もの航空基地が点在している。
これは万一、第2次朝鮮戦争が発生すれば、米軍の戦闘機や輸送機が発進する拠点として活用されるのはもとより、日本人や米国人だけでなく、韓国から避難してくる多くの民間人の受け入れ基地としても活用されるはずだ。
さらに、北部九州地区には、福岡病院、大分・別府病院、長崎・佐世保病院、熊本病院という4つの自衛隊病院が集中している。
これも韓国防衛のために傷ついた米軍や多国籍軍の兵士らの治療を前提に整備、維持されてきたのは紛れもない事実だ。
このほか、朝鮮半島と向き合う長崎県の佐世保基地は、米海軍第7艦隊の戦略拠点であり、広大な佐世保湾の大半は、半島有事に緊急展開する米軍が占有したままだ。
そもそも戦後、北朝鮮の侵攻で始まった朝鮮戦争を機に、自衛隊は警察予備隊として発足し、日本各地の空港や港湾は、韓国防衛のために出撃する米軍などの拠点となった。
それだけではなく、開戦当初、北朝鮮の攻勢を食い止めるため、米軍などによる仁川・元山への上陸作戦を前に、連合国軍総司令部(GHQ)の命令によって、日本は特別掃海部隊を編成、朝鮮半島の周辺で北朝鮮が敷設した高性能ソ連製機雷の除去作業に従事した。
不幸にも活動中、1隻が触雷して沈没、乗組員1人が死亡、18人が負傷している。朝鮮戦争では日本人も戦死しているのだ。
にもかかわらず、休戦後も、日米同盟に基づいて、自衛隊が韓国の平和と安全を支え続けてきたという認識が、韓国はあまりに希薄過ぎるのではないだろうか。
それが証拠に、『12年版国防白書』の中で韓国は、「朝鮮戦争で韓国を支援した国々」を特集しているが、日本は5万ドル相当の資材を提供した国として、わずか1行だけ取り上げられているに過ぎない。
今年7月27日は、朝鮮戦争の休戦協定締結から60年という節目にあたる。
もちろん、朝鮮半島の混乱は日本の平和と安全に直結する事態であり、自衛隊と在日米軍の半島有事シフトは日本のためでもある。
しかし、韓国防衛に対する日本の献身的な貢献がきちんと伝わっていないのだとすれば、それをしっかりと認識させることは、日本政府にとって対韓外交の柱であっていい。
■戦力増強する韓国軍と新たな基地建設
自衛隊と韓国軍の間で狂い始めた歯車を、早急に元に戻さなければならない理由はほかにもある。そ
れは近年の韓国軍の増強ぶりと新たな基地建設の動きに対し、自衛隊が不信感を募らせているからだ。
かつて韓国は、『08年版国防白書』まで、外部の軍事的脅威である北朝鮮を「主敵」と位置づけていた。
だが、10年版白書から主敵の表現が姿を消し、「北朝鮮政権と北朝鮮軍は韓国の敵」という表現に弱められている。
呼応するように、100万を超す陸上兵力を持つ北朝鮮軍と、38度線を挟んで対峙しているにもかかわらず、韓国では現在、陸軍と海兵隊あわせて約55万人の陸上戦力を、22年には40万人程度にまで大幅削減する方向で検討しており、それに代わって増強しているのが海軍力だ。
08年以降、韓国海軍はイージス艦2隻を相次いで就役(現在、3隻目が試験運用中)させたほか、外洋航行に適した攻撃型潜水艦9隻を整備。駆逐艦6隻を含めた初の機動部隊を創設している。
編成の目的は「国家の対外政策の支援、海上交通路の防衛、北朝鮮に対する抑止」を掲げているが、海上自衛隊幹部は「韓国は日本に負けたくないという思いが強い。
あれだけの数のイージス艦と潜水艦をどこで使うのか。
韓国がリムパック(環太平洋合同演習)以外で、太平洋で訓練したことなど見たこともない」といぶかる。
対潜水艦作戦を念頭に置いたP3Cなどの哨戒機も16機保有しているが、搭載する対艦ミサイル「ハープーン」で攻撃するような水上艦は、北朝鮮軍には見当たらない。
不可解なのはそれだけではない。
1つは佐世保の西方約200キロに位置する済州島に大規模な海軍基地を建設していることだ。
数年以内には、P3Cの航空基地も併設され、大型揚陸艦も含め、韓国海軍は機動部隊を配備する計画を打ち出す。
防衛省幹部は
「済州島は日本海と東シナ海をにらんだ前線拠点であり、
将来、中国海軍が寄港するようになるとやっかいだ」
と打ち明ける。
また、これまで韓国は、米国との取り決めで弾道ミサイルの射程を300キロに制限してきたが、昨年10月、これを800キロに延長した。
韓国南端から北朝鮮北端までの距離と説明するが、大阪など西日本は完全に射程圏内に入る。
弾道ミサイルの射程延長に併せ、韓国は陸上発射型の巡航ミサイル(射程1500キロ)を配備し、駆逐艦や潜水艦には射程400キロの巡航ミサイルを搭載していることを公表した。
北朝鮮を攻撃するためとしているが、「仮想敵は日本だ」とみる自衛官は少なくない。
日米同盟と米韓同盟。日韓は互いに米国を介して朝鮮半島の安定に力を注いできた。
在日米軍やその基地施設をめぐって国内が二分することがあっても、日本は戦後、多くの資材と資金を投入し、半島有事シフトを維持してきた。
しかし、韓国には日本の努力への理解が乏しく、日本も自らが果たしてきた役割の重要性を認識していない。
その間隙を突くように今、北朝鮮は核とミサイル開発を推し進め、中国は韓国を取り込みながら海洋進出を活発化させ、米国を基軸とする同盟に揺さぶりをかけている。
何のために、日本と韓国は米国と同盟を組み、互いの同盟を基盤にしながら連携と信頼を築き上げてきたのか。
その原点を見失ったとき、この地域の平和と安定は崩壊するだろう。
◆WEDGE2013年7月号より
』
朝鮮日報 記事入力 : 2013/06/16 05:24
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2013/06/16/2013061600051.html
【萬物相】中国の宇宙開発と「80後」世代
日中戦争当時の1938年、中国・雲南省昆明に「西南連合大学」が設立された。
北京大、清華大、南開大という中国の名門大学3校が戦乱を避け、共同で設置したものだった。
学生らは粗末な建物で講義を受け、日本軍の攻撃で空襲警報が鳴るたびに裏山に逃げた。
物理学科の教授だった趙忠尭氏は、生活に困窮し、せっけんを作って街頭で売ることもあった。
趙氏は米カリフォルニア工科大で核物理学者として注目を浴びる存在だった。
しかし、祖国のために働きたいと決心し、1932年に帰国して、清華大の教壇に立った。
趙氏はまともな実験設備もない環境で研究を行い、未来の中国の科学界をリードする人材を育成した。
57年に中国人で初めてノーベル物理学賞を受賞した楊振寧、李政道の両氏、中国で原子爆弾開発の中心となった銭三強氏は趙氏の弟子だ。
中国の科学技術の礎を築いたもう一人の人物として銭学森博士に触れないわけにはいかない。
銭博士は米国防総省で科学顧問を務め、ロケットの権威に数えられていたが、中国に帰国しようとしたところ、スパイ容疑で5年間拘束された。
米中は水面下の交渉の末、銭博士と韓国戦争(朝鮮戦争)で捕虜になった米軍操縦士の身柄を交換した。
55年に帰国した銭博士は中国初のミサイル「東風」から最近の有人宇宙船に至るまで、宇宙開発に生涯をささげた。
米国での最高の待遇を捨て、祖国のために結集した科学者に対し、中国の歴代指導部は誠意を尽くした。
1960年代後半、殺伐とした文化大革命のさなかでも、周恩来首相は銭博士をはじめとする科学者のリストを軍に送り「(紅衛兵から)保護するように」と命じた。
江沢民、胡錦濤両国家主席も2009年に銭博士が亡くなるまで、毎年尋ねて丁重にあいさつした。
中国指導部が科学技術に関心と愛情を注ぎ、中国の理工系の人材は爆発的に成長した。
有人宇宙船を打ち上げた長征ロケット、宇宙ステーション「天宮」の設計者をはじめ、現在の中国の宇宙開発をリードしているのは、1980年代生まれを指す「80後(パーリンホウ)」世代だ。
15万人に達するとされる中国の宇宙航空分野の研究員のうち、「80後」世代は10万人以上を占める。第1世代の科学者の愛国心と国家による全面的支援、10万人の研究員の若い覇気が相まって、中国が宇宙大国に浮上している。
』
韓国の「中国持ち上げ」は今後どんどん膨れていくだろう。
マスコミがこぞって迎合していくだろう。
中国が「韓国の救いの神」であるかのように。
そして、中国は韓国をしのだとき、
韓国は中国にとって属国の一つに過ぎなくなっている可能性が大きい。
朴政権の5年とは
「驕慢な韓国が暴慢な中国に吸い取られていく歴史」
なのかもしれない。
【「底知らず不況」へ向かう韓国】
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