●爆弾酒
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2013.10.06(日) JBpress
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/38858
がり勉では物足りなすぎる韓国の大学生寝る間を1秒でも惜しんで学び学び学ぶ
今週も最もよく読まれたのは韓国に関する記事だった。
「さらば韓国」は前週に引き続きトップを続けた。
筆者の倉田英世さんは、次回作をまもなく公開予定。
テーマはやはり韓国だ。
日本の誤った歴史観が、韓国や中国につけ入る隙を与え、譲歩すればするほど反日運動にエネルギーを供給し、それが永遠運動のように続くと指摘。
正しい日韓、日中関係の構築には日本人の毅然とした態度が必要だと説く。
今週のランキング 順位 タイトル
1 さらば韓国、反日を煽り続ける国とは断絶を
2 ブンブンドリンクに走る韓国の悲しい学生たち
3 「ごん狐」は死を覚悟して村人の家に行った
4 中国の無人偵察機を「撃墜」してはいけない
5 サムスングループで何が始まったのか?
6 過去の過ちを反省しない中国共産党の行く末
7 「半沢直樹」はグローバル競争の負け組だ
8 エッチなマンガは児童ポルノか
9 中国が尖閣諸島を絶対にあきらめない理由
10 ずるずると日本の手を離れていく尖閣
11 外国資本をとどめるために中国が避けたい日中紛争
12 日本に先行、韓国の格差問題
13 青色LEDがもたらしたさんま漁のイノベーション
14 米アプライドと東京エレクトロン、驚きの経営統合の行方
15 中国のお金持ちの夢は「日本で老後を」
16 米国は自滅への道を歩むのか
17 尖閣の実効支配を急げ
18 アメリカンドリームの死
19 「優秀」な医療機関はごく一部、医療のビッグデータが示す現実とは
20 ドイツと日本、こんなに違うマナーの数々
■努力をいくらしても足りない、悲しい韓国のがり勉くんたち
2位に入った記事は、とにかく勉強をしてしまくる韓国の学生たちに流行している飲み物のお話。
韓国の爆弾酒がウイスキーに炭酸の入ったビールを入れることで、一気にアルコール摂取が高まることを狙った恐ろしいお酒だが、それと似た効果を狙ったソフトドリンクが韓国の学生の間で人気だという。
いや正確に言えば、誰が始めたか分からないこのブンブンドリンクと名づけられた飲み物を飲まなければ負け犬になるのではないかとの恐怖心に煽られているということのようだ。
日本よりも圧倒的に競争が激しい韓国社会では、この記事によると大学生のTOEICの平均点は900点にも及ぶという。
しかし、それだけ勉強しても一流企業に入るのは至難の技。
企業からはさらなる厳しいテーマを言いつけられている。
そのため、クラブ活動などに時間を割くという余裕は全くなく、とにかく1分でも寝る時間を惜しんで勉強し続けなければならない。
ブンブンドリンクはカフェインを急速に採取できるように作られた飲み物で、これを飲めば目がぱっちり開いて、数時間は興奮状態が続けられるという。
人間はどこまで努力を続けられるのか。
お隣の国韓国では、実に壮大な実験が繰り広げられているようである。
翻って日本は、最近の大学生は相当勉強するようになったようだが、実にのんびりとしたものである。
この差をどう見るかは人それぞれだろう。
もっと日本の学生も勉強すべきだと言う人もいるだろうし、大学は自由な時間がいっぱいあるのだから人間力を磨き、知見を広げるべきだと言う人もいるだろう。
恐らく、その多様性が日本らしさと言えるのではないかと思う。
日本は狭いようで大変広い。
』
この「ブンブンドリンク」ってなんだ!
『
JB Press 2013.10.02(水) アン・ヨンヒ
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/38835
ブンブンドリンクに走る韓国の悲しい学生たち
熾烈すぎる競争社会が生んだ世にも恐ろしい飲み物
韓国の宴会文化で「爆弾酒」があるのは知っている人が多いことだろう。
爆弾酒とは、ビールを注いだコップにウイスキー入りのショットグラスを入れて飲むお酒のことだ。
ビールとウイスキーが混ざって泡を噴くので爆発したように見えるということで名づけられた。
■軍人が発明した爆弾酒
その起源については諸説あるが、軍人たちが相手を早く酔わせるために作ったというのが定説である。
1980年代に登場したこの爆弾酒は韓国の宴会文化に欠かせないものとなり、それを知っている日本の商社マンなどでお酒に弱い人は韓国人の宴会のお誘いを恐れたりもする。
1980年代から今日まで爆弾酒は焼酎、清酒、マッコリ、ワインなど、様々なお酒と混ぜることで、いろいろなバージョンを作り出した。
そこへ最近新たに栄養ドリンク類を混ぜる爆弾酒も登場した。
2010年からエナジードリンクが清涼飲料水として販売され始めたからである。
レッドブルなどのエナジードリンク剤が普及し始めたのと時を同じくして、韓国の中高生たちの中ではやり始めた飲み物がある。
一名「ブンブンドリンク」または「ブンブンジュース」。
「ブンブンドリンク」は、ブンブンという空を飛ぶ時のオノマトペと外来語のドリンクを合成した造語である。
ネットでは、「ブンブンドリンク」の作り方も紹介されており、中高生の間では試験期間中に一番多く飲まれているという。
別名「ソウル大ドリンク(ソウル大学は日本の東京大学に当たる、国立の名門)」とも言うらしい。
実際、2011年ソウル大学内で「ソウル大の学生たちの日常」という展示会でブンブンドリンクが展示されたこともある。
ブンブンドリンクのポピュラーな作り方は、韓国の代表的な栄養ドリンク剤である「バッカス(オロナミンCのようなもの)」2本とレモナ(レモン入り顆粒)2袋を混ぜたものだ。
バックスにはコーヒーの5倍ものカフェインが含まれており、
バッカスの瓶のラベルには15歳未満は飲めないと書かれている。
さらに、15歳以上1回につき1本(100ミリリットル)、1日1回と書かれている。
だが、ネットの説明によると、ブンブンドリンクの基本はバッカス2本だ。
また、ブンブンドリンクも多岐にわたっていて、バッカス(2本)とレモナ(2袋)を混ぜる基本型から、バッカス(2本)とポカリスエット(1本)を混ぜるもの(バカリスエット)、バッカス(2本)とポカリスエット(1本)とレモナ(2袋)を混ぜたもの(ブンブンドリンク・グレート・スエット)、バッカス(1本)とウォンビーD(1本)とレモナ(3袋)を混ぜたもの(ハイパーポーション)などがある。
■不眠、不整脈、動悸、呼吸困難が生じることも
● ブンブンドリンクのレシピ
実際にレシピ通りに作って飲んでみた人たちの話によると、10時間ほど目と頭が冴え、20時間ほどは眠れないまたはゾンビ状態になるという。
昨年、カフェインの割合が高いこの飲料の深刻さに気づいたマスコミは一斉に「ブンブンドリンク」の危険性について報道した。
ブンブンドリンクを多用する場合、不眠、不整脈、動悸、呼吸困難などに陥りやすいということだ。
だが、これらがはやる背景の裏には、眠気を我慢しても勉強しなければならない受験生たちの悲しい現実がある。
韓国の大学入試制度は毎年のように変わり、受験生たちを翻弄する。
寝る間も惜しんで勉強を強いられる受験生たちはコーヒーだけでは物足らず、もっと覚醒できる何かを探し求めた結果、彼らなりに滋養強壮とカフェインを取り混ぜたものを開発したのだ。
また、大学に入ったからといって、すべてが終わったわけではない。
YTNのニュースによると、最近の大学生の基本スペックは、大学の成績はGPA(Grade Point Average)で3.5~4.0、TOEICは900点、そしてTOEICスピーキングはレベル7だという。
これに付け加え、会社のインターンシップの経験、各種の外国語学習、各種コンペの参加まで、ありとあらゆるスペックを積んでいる。
こうしたスペックを積むため、休学を繰り返す大学生も少なくない。
それなのに、最近の会社の人事たちはスペックが高いばかりで、使い物にならない大学生が多いので、今度はストーリーを作れと言う。
あるサムスンSDSの人事部の人は、大学生向けの講演で就職するためには自分だけのストーリーを作る必要があり、そのために自叙伝を書くことを勧めていた。
スペックを積むことやストーリーを作ることも若者にとって大事かもしれないが、そうしたことをするために多くの青年たちはストレスを受け、それを解消するためにまたブンブンドリンクを飲む。
ほとんどの人たちはテレビや新聞、ネットなどでこうしたブンブンドリンクの危険性を見聞きしているので、体に悪いことぐらいは知っている。
■痛いからこそ青春なのだ
特に、ブンブンドリンクを飲んだことのある人たちは、ちょっとは眠気覚ましになるが、翌日はもっとひどい疲労感があるということも十分承知している。
それでも、彼らはブンブンドリンクを作る。
2010年に出版され韓国でベストセラーになった本の題名は、「痛いから青春だ」。
そうだ、青春の真っただ中にいる人にとって青春は決して美しいものでもなければ、輝いているわけでもない。
ただ、青春を過ぎてしまった人たちが、青春は美しいものであったと言うのである。
ブンブンドリンクを飲まずにいられない韓国の青春は痛々しいものだ。
ブンブンドリンクのことを書いているうちに、ある大学生から情報をもらった。
「うちの大学ではブンブンドリンクを売ってます」と言う。
「yaという商品名で、それを飲むと夜眠れなくて試験期間中に1本を3回ぐらいに分けて飲むと、3日間大体朝の4時ぐらいまで寝なくても平気だから、試験期間中よく飲んでます」
とのこと。
ブンブンドリンクは、レッドブルやモンスターなどエナジードリンクのようなものなので、彼らは眠気覚ましの効能と体に良さそうな成分とカフェインが含まれている飲料のことをブンブンドリンクと認識しているらしい。
それとも、yaはブンブンドリンクの流行に便乗して出てきた商品なのか。
仕事に追われて寝る間が惜しいときは、一度ブンブンドリンクをお試しあれ。
Younghee Ahn(アン・ヨンヒ)
JMM、朝日新聞などでコラムを書いたことがあり、現在は国際会議の同時通訳のかたわら、梨花女子大学、ソウル同時通訳大学院大学で教鞭をとっている。
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